ミネラルオイルとは
ミネラルオイルは、石油を精製して得られる炭化水素の混合物です。化粧品表示名では「ミネラルオイル」、医薬部外品では「流動パラフィン」と呼ばれます。主に炭素数16-32のパラフィン系およびナフテン系炭化水素から構成されています。
化粧品での主な用途
ミネラルオイルは、以下の目的で様々な化粧品に配合されています。
- 油性基剤: メイクアップ製品やクリーム類の基礎となります。
- エモリエント効果: 肌を柔らかくし、潤いを与えます。
- 溶剤: 他の油溶性成分を溶かす役割を果たします。
配合される製品例
- メイクアップ製品
- クレンジング製品
- スキンケア製品(クリーム、乳液など)
- 日焼け止め
- ヘアケア製品
- ボディケア製品
ミネラルオイルの特徴
- 化学的安定性
酸化しにくく、長期保存に適しています。 - 低刺激性
多くの人の肌に適しています。 - 潤滑性
製品のテクスチャーを滑らかにします。 - 皮膚バリア機能
水分蒸発を防ぎ、肌を保護します。
安全性について
ミネラルオイルは40年以上の使用実績があり、一般的に安全性の高い成分とされています:
- 日本薬局方および医薬部外品原料規格2021に収載
- 皮膚刺激性:ほとんどなし
- 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし
ただし、眼刺激性については詳細なデータが不足しているため、注意が必要です。
誤解と事実
過去にミネラルオイルの安全性について疑問が呈されたことがありますが、現在使用されている高度に精製されたミネラルオイルは、安全性が確認されています。むしろ、その低刺激性から敏感肌用製品にも使用されています。
まとめ
ミネラルオイルは、その多機能性と安全性から、化粧品業界で重要な役割を果たしています。エモリエント効果や基剤としての性質を活かし、様々な製品に使用されています。長年の使用実績と研究により、適切に使用すれば安全性の高い成分であることが確認されています。
ただし、個人の肌質や体質によって反応は異なる場合があるため、新しい製品を使用する際は、まずパッチテストを行うことをおすすめします。ミネラルオイル配合の製品を上手に活用して、健やかで美しい肌を目指しましょう。
参照:化粧品成分オンライン
