ヴィーガンコスメは、「動物を利用しない」というヴィーガンの理念を化粧品に取り入れたもので、環境や動物への配慮を重視する方に選ばれています。
とはいえ、「普通の化粧品と何が違うの?」「肌にやさしいって本当?」と疑問を感じている方も多いでしょう。
そこで今回は、ヴィーガンコスメの定義やメリット・デメリットを解説します。おすすめのブランドやアイテム5選も紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
ヴィーガンコスメとは?

ヴィーガンコスメとは、動物由来成分を一切使用せず、植物性の原料を中心に作られた化粧品のことです。
一般的なコスメには、コラーゲン(動物性たんぱく質)やスクワラン(サメの肝油)、プラセンタ(動物の胎盤)などの成分が含まれていることがありますが、ヴィーガンコスメではそうした動物性成分は使用されていません。また、ヴィーガンコスメは、製品そのものだけでなく、製造過程においても動物由来成分は一切使われません。アーモンド油やシアバターなど、植物性の原料を使って作られているのが特徴です。
近年では、『ヴィーガン認証マーク』を取得した製品も増えており、消費者が選びやすくなっています。
「クルエルティフリーコスメ」は動物実験を行っていない化粧品

クルエルティフリーコスメとは、開発・製造過程で動物実験を行っていない化粧品のことです。「残虐性(クルエルティ)がない(フリー)」という意味で、原料の調達から製品が完成するまでの全工程で、動物を傷つけたり犠牲にしたりしていないことを表しています。
「オーガニックコスメ」は農薬や化学肥料を使用しない化粧品

オーガニックコスメとは、農薬や化学肥料を使わずに有機栽培された植物由来の成分を主に使用した化粧品のことを指します。防腐剤や合成香料、合成界面活性剤などの人工的な添加物を使わず、肌へのやさしさを重視しているのが特徴です。ただし、オーガニックコスメの中には、ハチミツやコラーゲン、ヒアルロン酸など動物由来の成分が含まれていることもあり、必ずしも動物性フリーではありません。
一方で、ヴィーガンコスメは動物由来の成分を一切使用しませんが、農薬や化学肥料が使用されていることもあります。
このように、オーガニックコスメとヴィーガンコスメは目的や定義が異なるため、それぞれの特徴を理解し、自分の価値観や肌に合ったものを選ぶことが大切です。
ヴィーガンコスメのメリット

ヴィーガンコスメを使用することで得られるメリットを3つ紹介します。
植物由来の成分で肌への負担が少ない

ヴィーガンコスメは植物由来の成分で作られているため、肌への負担が少ないのがメリットです。動物性成分で刺激を感じやすい方や、季節の変わり目に肌が揺らぎやすい方も、比較的穏やかに使用できるでしょう。
動物にやさしい

ヴィーガンコスメは、動物由来の成分を一切使用していないため、動物福祉に配慮されたコスメといえます。「ヴィーガンコスメ=クルエルティフリー(動物実験を行わない)」とは限りませんが、実際には多くのヴィーガンブランドが動物実験も行っておらず、倫理的な製品づくりを大切にしています。
環境に配慮できる

ヴィーガンコスメの魅力のひとつに、環境へのやさしさがあります。動物由来の成分を得るには、牛や豚といった家畜の飼育が必要ですが、広大な土地や大量の水資源を消費するほか、森林伐採を伴うこともあり、地球環境に大きな負荷をかけています。その点、ヴィーガンコスメは動物由来の成分を使用しないため、こうした環境負荷を抑えられます。さらに、家畜の排せつ物処理や飼料の生産・輸送に伴う温室効果ガスの排出削減にもつながると考えられています。
また、ブランドによっては容器にリサイクル素材を使用したり、過剰な包装を控えたりと、製品全体で環境に配慮した取り組みを行っているケースも少なくありません。
ヴィーガンコスメのデメリット

ヴィーガンコスメは、肌や動物、環境にやさしいというメリットがありますが、注意すべき点も存在します。ここでは、ヴィーガンコスメのデメリットを3つ解説します。
一般的なコスメに比べて価格が高い

ヴィーガンコスメは、成分の選定や製造工程にこだわっている分、一般的な化粧品よりも価格が高くなる傾向があります。とくに、有機栽培された植物成分を使用していたり、厳しいヴィーガン認証を取得している商品は、その分コストが上がるため、販売価格にも反映されがちです。また、国内ではプチプラ価格のヴィーガンコスメが少なく、輸入品も多いため、日本での販売価格が高めに設定されているケースもあります。
品質や理念を重視する方には支持されていますが、コスパを重視する方にとっては、少しハードルが高く感じられることもあるでしょう。
植物アレルギーのリスクがある

ヴィーガンコスメは、植物由来の成分を多く使用しているため、植物アレルギーを持つ方は注意が必要です。なかには普段あまり目にしない植物成分が使われていることもあり、これまで化粧品でアレルギー反応がなかった方でも、思いがけず肌トラブルを起こす可能性があります。
入手できる場所が少ない

ヴィーガンコスメは、一般的なコスメほど広く流通しておらず、ドラッグストアや量販店では取り扱いが少ないのが現状です。特に地方では実店舗での購入が難しく、オンラインショップに頼るケースが多くなります。
また、海外ブランドの商品が多いため、購入に手間がかかったり、実物を確認できなかったりといった不便さもあります。
おすすめのヴィーガンコスメブランド・おすすめアイテム
近年は、環境や動物への配慮はもちろん、使い心地や仕上がりにもこだわった高品質なヴィーガンコスメが増えてきています。ここでは、初心者にも使いやすく、人気や実力を兼ね備えたおすすめのヴィーガンコスメを紹介します。
AMUSE | エアリーポアカバークッション

AMUSE(アミューズ)は、動物由来の原料を一切使用せず、動物実験も行わない韓国の人気ヴィーガンコスメブランドです。
「エアリーポアカバークッション」は、毛穴やくすみ、キメの乱れを自然にカバーし、パッと明るい肌印象へ導くクッションファンデーションです。空気のように軽いつけ心地ながら、SPF50+・PA++++の高いUVカット効果で日中の紫外線対策も万全。
テカリを抑えてサラサラ感を長時間キープし、美しい仕上がりが持続します。
コンパクトは手のひらサイズで、ポーチにもすっぽり収まるミニマル設計。外出先でのメイク直しにもぴったりです。
| 商品名 | エアリーポアカバークッション |
| 価格/容量 | 3,300円(税込)/15g |
Unleashia | グリッターペディアアイパレット

韓国コスメ・アンリシアの「グリッターペディアアイパレット」は、国際動物保護団体(PETA)から認証を受けたヴィーガン&クルエルティフリーのアイシャドウパレットです。
高発色で上品な輝きを放つラメが特徴で、デイリーメイクからホリデー・パーティメイクまで幅広く対応します。目の下やまぶた中央にグリッターをポイント使いすることで、抜け感のある濡れツヤアイを演出。目元に立体感と華やかさをプラスしてくれます。
カラー展開は、ブラウン・コーラルピンク・ラベンダーなど全7種。自分好みの雰囲気に合わせて選べるのも魅力です。
| 商品名 | グリッターペディアアイパレット |
| 価格/容量 | 3,520円(税込)/6.6g |
ナチュラグラッセ | モイスチャー ルージュ

国産ヴィーガンコスメブランド・ナチュラグラッセの「モイスチャー ルージュ」は、リップケアしながら美しく発色する、密着うるおいルージュです。
クパスバター※1 やセラミド※2を含む5種のスキンケア成分を贅沢に配合し、繊細な唇をやさしく包み込みます。さらに、独自の「プラッシュ モイスチャー処方」により、天然ワックスが異なる質感の植物オイルや美容成分を内包。濃密なうるおいと発色が長時間続き、唇に溶け込むようになじみます。
| 商品名 | ナチュラグラッセ モイスチャー ルージュ シアー |
| 価格/容量 | 3,630円(税込)/3.5g |
- テオブロマグランジフロルム種子油、配合目的:保水・エモリエント
- 保湿、整肌
まとめ
動物由来の成分を使わないヴィーガンコスメは、肌に優しいだけでなく、動物や環境にやさしいのも大きな魅力です。国産・韓国産を含めさまざまなヴィーガンコスメが販売されているため、気になる方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。

