毎日のスキンケアに欠かせない化粧水。
なんとなく使っているものの、「自分の肌に本当に合っているのかな?」「使い方、これで正しいの?」と疑問に感じたことはありませんか。
今回は、化粧水の基本的な役割や肌タイプ別の選び方、効果的な使い方を解説します。
正しい知識を身につけ、毎日のスキンケアをもっと心地よく、効果的なものにしていきましょう。
化粧水とは?

化粧水は、洗顔後に肌にうるおいを補給し、スキンケアの土台を整えるための基礎化粧品です。
大部分が水分(精製水)のため、軽やかな使い心地で肌にすっとなじみやすいのが特徴です。
ここでは、スキンケアの基礎知識として、化粧水の役割や使う順番、化粧水の種類を解説します。
化粧水の役割
まずは、化粧水のおもな役割を2つ紹介します。
肌にうるおいを与える
化粧水の最大の役割は、肌に水分を補い、うるおいを保つことです。
洗顔後は、汚れとともに肌の水分や油分も洗い流され、非常に乾燥しやすい状態になっています。
特にお湯を使った洗顔や入浴後は肌の表面温度が上がっており、水分が急速に蒸発します。
さらに皮脂のバリアも一時的に弱まっているため、水分を保持しにくくなっています。
このタイミングで化粧水を使うことで、失われた水分を補い、肌にうるおいをとどめられます。
化粧水に含まれるヒアルロン酸やグリセリンなどの保湿成分が水分の蒸発を防ぎ、乾燥やつっぱり感をやわらげてくれます。
次に使う美容液や乳液をなじみやすくする
化粧水は、肌に水分を補うだけでなく、その後に使う美容液やクリームの浸透をサポートする役割も担っています。
洗顔後の肌は乾燥によって表面が硬くなりがちです。
このままでは美容成分が肌に浸透しにくくなってしまいますが、化粧水で角質層に水分を補給することで、肌をやわらげ、キメを整えます。
その結果、美容液や乳液の有用成分が肌になじみやすくなり、スキンケアの効果をより実感しやすくなります。

化粧水の種類
化粧水は、「柔軟化粧水」「収れん化粧水」「ふきとり化粧水」の3種類に分けられます。それぞれの特徴は、下記の通りです。
柔軟化粧水
- 一般的に「化粧水」と呼ばれるのはこのタイプが多い
- 保湿成分が角質層に水分を与えて肌をやわらげ、なめらかでうるおいのある状態を保つ
- 導入化粧水も柔軟化粧水の一種
収れん化粧水
- 脂性肌の方やTゾーンの部分使いに向いている
- 角質層にうるおいを与えながら、肌を引き締め、過剰な皮脂を抑制する
- アルコールの配合量が多くさっぱりとした使用感
ふきとり化粧水
- クレンジングや洗顔で落としきれなかったメイクや皮脂の汚れ、余分な角質を取り除く
- 後に使用するスキンケアアイテムの肌の角質層までの浸透率が上がる
- 保湿剤やエタノールを多く含む
化粧水を使う順番
化粧水は、洗顔後すぐに使用するのが基本です。
- 朝:洗顔 → 化粧水 → 美容液 → 乳液・クリーム → 日焼け止め
- 夜:クレンジング → 洗顔 → 化粧水 → 美容液 → 乳液・クリーム
化粧水だけでスキンケアを済ませると、肌の表面から水分が蒸発してしまいます。
乳液やクリームを重ねることで油分の膜が肌を覆い、うるおいを閉じ込められます。
また、収れん化粧水や拭き取り化粧水を併用する場合の順番は下記の通りです。
- 朝:洗顔 → 拭き取り化粧水 → 通常の化粧水 → 美容液 → 乳液・クリーム →収れん化粧水 → 日焼け止め
- 夜:クレンジング→洗顔 → 拭き取り化粧水 → 通常の化粧水 → 美容液 → 乳液・クリーム→(収れん化粧水)
収れん化粧水は夜のスキンケアに必須ではありませんが、テカリや毛穴の開きが気になる場合は、スキンケアの最後に使用するのも効果的です。
ただし、使用順はブランドや商品ごとに異なる場合があるため、パッケージや説明書の記載内容を必ず確認しましょう。
自分の肌に合う化粧水の選び方
ここでは、自分の肌に合う化粧水を選ぶポイントを3つ紹介します。
肌タイプに合わせて選ぶ

肌タイプには、普通肌、乾燥肌、脂性肌、混合肌、敏感肌があります。
まずは自分の肌はどのタイプなのかを知り、肌状態に合う化粧水を選びましょう。
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普通肌
- <特徴>
-
- 水分と皮脂のバランスが整っており、肌トラブルが少ない
- 肌のバリア機能が正常に働き、外部刺激による影響を受けにくい
- <化粧水の選び方>
-
- 肌が安定しているので、基本的にはどのタイプの化粧水も使える
乾燥肌
- <特徴>
-
- 水分も油分も少ない
- 乾燥やかさつきが気になる
- <化粧水の選び方>
-
- ヒアルロン酸やセラミド、グリセリンなどの保湿成分を多く含むしっとりタイプの化粧水がおすすめ
脂性肌
- <特徴>
-
- 水分も皮脂も多く、ベタつきが気になる
- 皮脂の過剰分泌によりニキビ、毛穴の開き、毛穴詰まりを起こしやすい
- <化粧水の選び方>
-
- ビタミンCやアゼライン酸、ナイアシンアミドなど皮脂の過剰分泌を抑える成分を取り入れる
- さっぱりした使用感の化粧水がおすすめ
混合肌
- <特徴>
-
- 水分と油分のバランスが崩れ、バリア機能が低下しがち
- Tゾーンは皮脂が多く、Uゾーンは乾燥しやすい
- <化粧水の選び方>
-
- さらっとしつつ保湿力が高い化粧水を選ぶと、肌の水分と油分のバランスが整いやすくなる
- 部分的な使い分けも効果的
敏感肌
- <特徴>
-
- 肌のバリア機能が低下している
- 外部刺激に弱く、アレルギー反応や炎症を起こしやすい
- <化粧水の選び方>
-
- アルコールや香料などを避け、低刺激処方の化粧水を選ぶ
- 肌のバリア機能をサポートするセラミド配合のものがおすすめ
- パッチテストを行ってから顔に使用する
肌悩みに合う成分を取り入れる
化粧水を選ぶ際には、肌タイプだけでなく、自分の肌悩みに合った成分が含まれているかどうかもチェックしましょう。
肌悩み | おすすめの成分 |
---|---|
乾燥 | ヒアルロン酸、セラミド、グリセリン、アミノ酸などの高保湿成分 |
シミ・くすみ | ナイアシンアミド、ビタミンC誘導体、グルタチオンなどの美白※成分 |
ハリや弾力の低下 | コラーゲン、レチノール、ペプチドなど肌のハリや弾力をサポートする成分 |
毛穴の開き | ビタミンC誘導体、アゼライン酸など皮脂バランスを整える成分 |
- メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ
使用感や香りで選ぶ
毎日使う化粧水だからこそ、自分にとって心地よい使用感や香りかどうかも大切なポイントです。
使用感
とろみのあるタイプはしっとりと肌に密着し、乾燥しやすい季節や夜のスキンケアにおすすめです。
反対に、サラッとした軽いタイプはベタつきが気になる夏場や朝のメイク前の使用に向いています。
香り
無香料タイプは敏感肌の方や香りが苦手な方におすすめです。
一方で、ラベンダーやローズ、柑橘系などのやさしい香りは、スキンケアタイムをリラックスできる癒しのひとときに変えてくれます。
化粧水の効果を最大限に発揮する使用方法

肌にしっかりとうるおいを届け、次に使うスキンケアアイテムの浸透率を上げるためには、化粧水を正しく使うことが大切です。
化粧水は手でつけてもコットンでつけても問題ありませんが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
ここでは、手でつける場合とコットンを使う場合、それぞれの正しい使い方を紹介します。
肌質や目的に合わせて、自分に合った方法を選びましょう。
手で化粧水をつける場合
- メリット
-
- 手の温度で浸透効果が高まる
- 摩擦が少なく肌に刺激を与えにくい
- コットンに比べて使用量を抑えられる
- デメリット
-
- 均一に塗布しにくい
化粧水を手でつける場合は、「やさしくなじませること」「摩擦を避けること」がポイントです。
以下のステップを参考にしましょう。
- 手のひらに2~3プッシュ程度出し、両手で軽く広げて温める
(このとき、化粧水がこぼれそうであれば1回の量を減らし、2~3回に分けて使う) - 両頬や額などの広い部位から、鼻や目元などの細かい部分へと順に塗布していく
(肌を包み込むようにやさしくなじまる) - 手に残った化粧水は、フェイスラインや首筋、デコルテまで広げて使う
- 最後に両手のひらで顔全体を包み込むようにハンドプレスする
コットンで化粧水をつける場合
- メリット
-
- 肌の表面を整えながら塗布でき、角質層まで浸透しやすい
- ムラなく均一に塗布できる
- コットンパックとしても活用できる
- デメリット
-
- 肌との摩擦が起こりやすい
- 手でつける場合に比べて使用量が多くなる
- コットンの購入コストがかかる
コットンを使う場合は、「摩擦を防ぐために化粧水をたっぷり含ませ、やさしくなじませること」がポイントです。
次の手順を参考にしましょう。
- コットンに500円玉くらいの化粧水を含ませる
- 中指と薬指にコットンがあたるように持ち、頬→目まわり→額→鼻筋→小鼻→鼻下 →顎先の順に、顔の内側から外側に向かってやさしくなじまる
(顔の半分を塗布したら、コットンを裏返して残り半分にも塗布する) - 最後に、手のひらで顔全体を包み込むようにハンドプレスし、化粧水を角質層までしっかりなじませる
基本的には、使いやすさや好みに応じて選んで問題ありません。
ただし、とろみのある化粧水は手で、さらっとした水のようなタイプはコットンでなじませると、より扱いやすく感じることが多いでしょう。
まとめ
化粧水は、肌に水分を与えながら美容成分を届け、キメを整えてなめらかな状態へ導くスキンケアの基本アイテムです。
また、美容液やクリームなど、次に使うアイテムの浸透を助ける役割も果たします。
肌タイプや肌悩みに合う化粧水を正しく使用し、健やかな美肌をキープしましょう。