日常生活のなかで、ふと鏡を見たら顔がパンパンにむくんでいることに気づいた……そんなことにお悩みの方も多いことでしょう。
とくに体調が悪いわけでもなくいつもどおりの生活なのに、顔がむくんでしまうのは一体なぜなのでしょうか? 本記事では、美容の観点からむくみの原因や対策方法を解説していきます。
いつの間にか顔がむくんでしまう……

とりたてて太ったというワケでもないのに、突然顔がパンパンになってしまうと驚きますよね。そもそもこの“むくみ”とは、本来であれば体をめぐるはずの水分が何らかの理由で滞ってしまっている状態です。
美的感覚に敏感な方なら、こういった体の変化が気になってしまいますよね。しかし、きちんと原因を知って対策をすれば、むくみを防ぐことができるんですよ。
そもそも、顔がむくむ原因とは?
むくみが起こってしまう原因はいくつか考えられますが、必ずしも1つとは限りません。いくつかの状況が複合的に合わさって起こることもありますので、次の原因が当てはまっていないか、生活を振り返ってみると良いでしょう。
運動不足
身体のなかの水分がスムーズにめぐるには、筋肉を自然に収縮させなければなりません。筋肉が動くことでポンプのようなはたらきをし、血液やリンパ液などの体液を必要な箇所に送り出しているためです。
しかし日頃から運動不足が続いているようなら、上半身の筋肉をうまく動かせていないかもしれません。人によっては、筋肉量自体が少ない場合も。すると、体液のめぐりが悪くなって、顔周りに水分が滞りやすくなるのです。
肩・首・顔まわりの“コリ”
肩や首、背中など、上半身の筋肉が凝り固まってしまったり、顔の筋肉自体も凝ってしまったりすると、むくみに繋がることがあります。
筋肉が凝っているということは血液やリンパ液の流れも悪くなっているということ。前述の運動不足と同様に、筋肉の動きで体内の水分をスムーズに流すことができていない状況なので、いつの間にかむくんでしまうのです。
食生活の乱れ
意外に思うかもしれませんが、食生活の乱れもむくみに影響します。
例えば、しょっぱいものをたくさん摂るような食事では血液中の塩分濃度が高くなり、濃度を元に戻そうとして水分が溜まってしまうことがあるのです。
ほかにも、アルコールを摂りすぎると身体がバランスを保とうと水分を余計に取り込む場合がありますし、過剰なダイエットや食生活の乱れで栄養バランスが偏ることもむくみにつながってきます。
カラダの冷え
体の冷えも、むくみに影響する場合が。人の身体は冷えると血管が収縮しますので、この冷えが続くことで血流が悪くなり、体の中にある水分をうまく排出できなくなってしまいます。
寒い時期だけ気をつけていれば良いように思いがちですが、現代では、春・夏でもエアコンで室内が常に涼しい状態なので、平日のオフィスで身体を冷やしてしまっている場合も。これが、顔のむくみに繋がっている可能性もあります。
振り返ってみよう!むくみやすい人の特徴

ここからは、むくみを起こしやすい人の特徴を挙げていきましょう。前述の原因に直結するような生活を送っている方が該当しますので、ぜひ美容・健康の習慣を見直すきっかけにしてみてくださいね。
長時間同じ姿勢で仕事をしがちな人
デスクワークで1日中パソコンとにらめっこしている、レジの前にずっと立っていなければいけないなど、長時間同じ姿勢が続く仕事をしている人は要注意。めぐりが悪くなりやすいので、身体のどこかが気づいたらむくんでいる……なんてことがあるのではないでしょうか。
日頃、身体を動かす習慣がない人
通勤のとき自宅から車を使ったり、近所のバス停からバスで移動したりという方や、平日の帰宅後は夕飯を食べてお風呂に入って寝るだけ……という方は運動不足になりがちです。
さらに、休日もインドア系の趣味で家にいることが多い場合、筋肉も不足してむくみやすくなっている可能性が。
帰宅後も飲酒が多く、食事のバランスが悪い人
仕事から帰宅したあと、「カロリーがオーバーしないように……」とお酒とおつまみだけで済ませてしまい、きちんと夕食を摂らずに過ごす方もむくみやすいタイプです。
食事のバランスが乱れると、代謝を促したり水分を体外に排出したりといった働きを持つ栄養素が不足することに。加えて、原因のところで触れたように、塩分やアルコールが過剰な状態もむくみを引き起こします。
むくみ対策! おうちでも簡単にできる4つのこと

最後に、自宅にいながらでも簡単にできる、むくみ対策の方法を4つご紹介します。顔のむくみが気になる方は、ぜひ少しずつ取り入れてみてください。
運動して身体の水分のめぐりを良くする
シンプルな方法は運動を取り入れること。身近な運動といえば散歩やジョギングが思い浮かびますが、顔のむくみの場合は首や背中や肩甲骨など、とくに上半身を動かすと効果的です。気軽に行うなら、ストレッチやヨガの動きを取り入れてみましょう。
おすすめストレッチ
- 背中で両腕の肘を掴み、左右・前後・斜めの方向にそれぞれ首を傾け、ゆっくりと息を吐きながら伸ばすと、凝りやすい首周りのストレッチができます。
- また、ヨガのポーズなら、“キャットアンドカウ”、“針の糸通しのポーズ”もおすすめ。猫背になりがちな背筋を曲げ伸ばししたり捻ったりして、日頃使っていない筋肉を伸縮させましょう。
食生活の乱れを整え、カリウムを取る
ダイエットや飲酒の習慣などで食事が偏っている方は、まずは3食バランスよく摂ることを心がけましょう。塩辛いおつまみを頻繁に食べる方は、量をほどほどに。
また、むくみが気になるときはとくにカリウムを含んだ食材を取り入れると良いでしょう。利尿作用があるので、余分な水分の排出を促すことができます。
カリウムを含む食材
カリウムは、野菜ならさつまいもやほうれんそう、アボカド、果物ならぶどうやバナナなどに含まれていますので、効果的に食事に取り入れてみてください。
お風呂のときは湯船に浸かって血行をよくする
むくみが出やすい方は、身体が凝り固まったり、冷えて血流が悪くなったりしていることがありますので、帰宅後は湯船に浸かってじっくりと身体を温めましょう。
現代では、忙しいからとシャワーだけで過ごす方もいらっしゃるかもしれませんが、むくみを解消するには湯船が効果的。身体が温まるのはもちろんですが、加えて適度な水圧がかかるため、血液やリンパ液のめぐりがUPします。むくみも解消しやすくなりますよ。
マッサージで顔の“コリ”もほぐす
セルフマッサージで、デコルテ・首周りから顔にかけてのコリをほぐすのも効果的。凝り固まった筋肉をきちんと動くように整えておくことで、めぐりの良い状態を維持できます。マッサージの際、肌を摩擦するのはNGです。指先や指の関節を使って、内側の筋肉を動かす意識で行いましょう。
マッサージ方法
まずは口の周りや目の周り、そしておでこ、頬、首……など、順にほぐしていき、血液やリンパ液の流れを助けるようなイメージですすめます。最後におでこからフェイスライン、鎖骨まで撫でるように流せばOKです。
【注意】明らかに病的なむくみがあるようなら病院へ

本記事でご紹介したように、健康な方でもむくみが出ることがあります。顔のむくみはもちろんですが、脚や腕などのむくみも、美容の話題にのぼることがしばしばです。
上手に対策して、健康的に魅力をキープ!
“美”の土台を支えるのは、やはり健康的な生活。日頃、身体を動かす習慣のない方や、食事を抜きがちな方、お酒を飲みすぎている方は、ぜひ生活を見直してみてください。
おうちでもできる身近な対策としては、ストレッチやヨガの動きを取り入れる、不足していた野菜や果物をしっかり食べる、浴槽に浸かるといったことが大事。プラスアルファとして、マッサージでコリをほぐすのも良いでしょう。
少しずつ生活を改めることで、むくみにくい身体へ整えていくことができます。これをきっかけに、ぜひ健康的な美しさを目指していきましょう!

