肌荒れやニキビはホルモンバランスの乱れが原因?今日からできる改善方法を紹介

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「スキンケアを頑張っているのに、なぜか肌荒れやニキビが治らない」「肌の不調に加えて、疲れやイライラも感じやすい」

このような不調は、ホルモンバランスの乱れが関係しているかもしれません。

女性ホルモンは、肌の調子だけでなく、心と身体の状態にも深く関わっています。

今回は、ホルモンバランスの乱れと肌トラブルの関係を解説するとともに、今日から始められる改善方法を紹介します。内側からのケアで、ゆらぎにくい健やかな肌を目指しましょう。

この記事でわかること

女性ホルモンとは

ホルモンとは、体内の特定の器官で作られ、全身にさまざまな指令を出す物質のことを指します。人間の身体には100種類以上のホルモンがあり、内臓の働きや成長、代謝、感情、血圧の調整など、生命活動のあらゆる場面に関与しています。

なかでも、女性の心身に深く関わるのが、卵巣から分泌される「女性ホルモン」です。

女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)プロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。妊娠や出産をはじめ、肌や髪の状態、自律神経やメンタルの安定など、日々の健康や見た目の美しさにも大きく影響しています。

エストロゲンとプロゲステロンの働き

女性ホルモンのエストロゲンプロゲステロンはそれぞれ異なる役割を持ち、月経周期にあわせて増減しながら、女性の身体と心のバランスを保っています。

エストロゲンの働き

エストロゲンは、妊娠の準備や女性らしい身体作りに関わるホルモンです。子宮内膜を厚くして妊娠に備えるほか、血管や骨、関節、脳などを健康に保ちます。

また、エストロゲンは「美肌ホルモン」とも呼ばれ、コラーゲン産生を促して肌のハリやうるおいを保つほか、髪の成長をサポートする働きもあります。

月経後から排卵にかけてエストロゲンの分泌が高まるため、この時期は心身ともに調子が安定しやすく、肌の調子も良くなる傾向があります。

プロゲステロンの働き

プロゲステロンは、妊娠を維持するために働くホルモンです。

排卵後から月経が始まるまでの期間に分泌が増え、エストロゲンによって厚くなった子宮内膜をやわらかく保ち、受精卵が着床しやすい環境を整えます。

この時期には、水分や栄養を蓄えやすくなるため、身体がむくんだり、食欲が増すといった変化が現れやすくなります。気分が不安定になることもありますが、それもホルモンの影響といえるでしょう。

女性はホルモンバランスが乱れやすい

ホルモンはごく微量しか分泌されませんが、その働きはとても繊細です。血液中に含まれるホルモンの量は、50メートルプールの水にスプーン1杯分程度ともいわれています。このわずかな量でも、分泌のバランスが少し崩れるだけで、体調や気分に影響を及ぼすことがあります。

特に、エストロゲンやプロゲステロンは月経周期に合わせて分泌量が大きく変動するため、女性はホルモンバランスが乱れやすく、とてもデリケートだといえるでしょう。

あなたは大丈夫?ホルモンバランスの乱れをチェック

なんだか最近不調かも……?と感じたら、ホルモンバランスの状態をチェックしてみましょう。チェックリストにあてはまる項目が多ければ、ホルモンバランスが乱れている可能性があります。

  • 肌の調子が悪く、ニキビや肌荒れが気になる
  • 生理周期が安定しない、または生理痛がひどい
  • 顔や身体がむくみやすく、すっきりしない感覚がある
  • 無理なダイエットをしたことがある
  • しっかり休んでも疲れが抜けず、だるさが続く
  • 睡眠不足が続いている、または熟睡できない
  • 髪のパサつきや白髪が目立ち、ツヤがなくなってきた
  • 気分が落ち込みやすく、やる気が出ない
  • あごや脚などに濃い体毛が目立ってきた
  • ストレスを感じやすく、リラックスしにくい
  • 小さなことでもイライラしてしまう
  • 手足が冷えやすい
  • 慢性的な肩こりや腰の不調に悩まされている
  • 立ち上がったときにふらついたり、めまいを感じることがある

毎日のちょっとした不調も、ホルモンバランスのゆらぎが関係していることがあります。まずは、自分の心と身体の変化に目を向けることから始めてみましょう。

ホルモンバランスが乱れる原因

エストロゲンとプロゲステロンがバランス良く分泌されている状態を「ホルモンバランスが整っている」といいます。しかし、心身に大きな負荷がかかると女性ホルモンの分泌が抑えられ、心身にさまざまな不調があらわれます。

ここでは、ホルモンバランスが乱れる主な原因を3つ紹介します。

ストレス

女性ホルモンは卵巣でつくられますが、分泌の指令を出しているのは脳にある「視床下部」や「脳下垂体」です。脳の部位は非常に繊細で、ストレスを受けると働きが弱まり、ホルモンの分泌リズムが乱れてしまうことがあります。

特に女性はストレスに敏感で、気温の変化や些細な不安など、自分ではあまり気に留めていないような要因でも、ホルモンバランスの乱れにつながることがあります。

生活習慣の乱れ

ホルモンバランスは、日々の生活習慣によって大きく左右されます。特に、食事の偏りや過度なダイエット、睡眠不足などは、ホルモンの分泌を司る脳の働きを鈍らせる要因になります。

急激な体重減少や睡眠不足が起こると、脳が「生命維持を優先すべき状態」と判断し、ホルモンの分泌を抑える指令を出します。その結果、ホルモンバランスが乱れ、心身の不調を感じやすくなるのです。

加齢

女性ホルモンの分泌は、20代後半〜30代前半にかけてピークを迎え、その後徐々に減少していきます。

45~55歳ごろの更年期に入ると、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンの分泌量が急激に減少します。脳から分泌を促す指令が出ているにもかかわらず、ホルモンが十分に分泌されないことで、視床下部が混乱してしまうのです。

視床下部は自律神経の調整も担っているため、肌荒れや疲れやすさ、気分の落ち込み、ホットフラッシュなど、心身にさまざまな不調につながります。

閉経を迎えると、女性ホルモンの分泌がほとんどなくなり、更年期特有の症状も落ち着いてきます。ただし、55歳以降の老年期は、エストロゲンが守っていた肌や骨、血管などの器官が衰えやすくなり、生活習慣病のリスクが高まります。

ホルモンバランスを整える方法

ホルモンバランスは、生理周期だけでなく日々のストレスや生活習慣など、さまざまな要因によって変動します。ホルモンバランスの乱れを放置すると、心身の不調に加え、肌の調子も不安定になってしまうため、早めのケアが大切です。

ここでは、ホルモンバランスを整える方法を4つ紹介します。無理のない範囲で、できることから始めてみましょう。

バランスの良い食事を決まった時間にとる

ホルモンバランスを安定させるためには、栄養バランスの良い食事が欠かせません。

ごはんなどの主食に加え、肉・魚・卵・大豆製品などの主菜、野菜・きのこなどの副菜、果物をバランス良く組み合わせましょう。

  • 大豆に含まれるイソフラボンには、女性ホルモンと似た働きがあるといわれています。
  • マグロカツオに含まれるビタミンB6アーモンドアボカドに豊富なビタミンEも、ホルモンバランスを整えるうえで役立ちます。
  • 貧血予防には、鉄分を含むレバーしじみほうれん草などを献立に取り入れるのがおすすめです。

1日3回、できるだけ同じ時間に食事をとるよう心がけることで、体内のリズムが整い、ホルモンの分泌もスムーズになります。

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良質な睡眠をとる

ホルモンバランスを整えるためには、良質な睡眠も重要です。必要な睡眠時間は個人差がありますが、成人の場合は1日6〜8時間が目安とされています。「翌朝スッキリ起床でき、日中に眠くならないこと」を目安に、自分にとって適切な睡眠時間を確保しましょう。

睡眠時間だけでなく、睡眠の質を高めることも大切です。スマートフォンやパソコンが発するブルーライトは脳を覚醒させてしまうため、眠る1時間前から使用を控えましょう。カフェインやアルコールも眠りを浅くする原因になるため、夕方以降は摂取を控えるのがおすすめです。

運動習慣を取り入れる

軽いウォーキングやヨガ、ストレッチといった有酸素運動を日常に取り入れることで、血行が促進されます。その結果、脳の視床下部や卵巣の働きもスムーズになり、ホルモンバランスが安定しやすくなります。

また、運動によってストレスが緩和され、心身の緊張もほぐれやすくなります。就寝前にストレッチや深呼吸を取り入れると、よりリラックス効果が高まり、良質な睡眠にもつながります。

ただし、過度なトレーニングはかえってホルモン分泌に悪影響を与えることがあるため、無理のない範囲で継続できる運動を選びましょう。

ストレスを溜め込まない

日々のストレスは、自律神経のバランスを乱し、ホルモン分泌にも悪影響を及ぼします。特に女性の身体はストレスに敏感で、肌荒れやニキビの悪化、生理前の不調としてあらわれやすい特徴があります。

ホルモンバランスを整えるためには、できるだけストレスをため込まず、こまめに発散することが大切です。たとえば、散歩や軽い運動で身体を動かしたり、音楽や映画で気分を切り替えたりするなど、自分にとって心地良い時間をつくるよう心がけましょう。

短時間でも「何も考えずに過ごす」「深呼吸する」「趣味に集中する」といったリラックスの習慣を取り入れると、心の余裕につながります。忙しい毎日でも、自分の気持ちをいたわる時間を大切にしてくださいね。

まとめ

ホルモンバランスの乱れは、肌荒れやニキビといった見た目の不調だけでなく、心身のあらゆる不調につながります。女性の身体はホルモンの影響を受けやすく、ストレスや生活習慣の乱れ、加齢など、ちょっとしたきっかけでもバランスを崩しがちです。

食事・睡眠・運動・ストレスケアといった基本的な生活習慣を見直すことで、ホルモンの働きを内側から整えられます。肌の不調に悩んでいる方は、まずは毎日の暮らしを見つめ直し、できることから少しずつ取り入れてみましょう。丁寧に自分と向き合う習慣が、ゆらぎにくい健やかな美しさにつながっていきます。

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