KYCUタイプ 皮膚科医監修スキンケアのコツ

はじめに

あなたの肌タイプは【KYCU】です。乾燥しやすく、敏感で、シワが出やすいが、色素沈着(シミ)のリスクは低いという特徴があります。乾燥と敏感さにより、肌がダメージを受けやすく、特に小じわが目立ちやすいタイプです。この肌タイプのスキンケアでは、保湿とエイジングケアを徹底し、バリア機能を強化することが重要です。

監修医のご紹介

SKINクリニック代表 形成外科専門医
医師 牧野 潤  Jun Makino, MD.

経歴

2009年3月 私立麻布高等学校卒業
2015年-2017年 株式会社ボストンコンサルティンググループ勤務
2017年-2019年 都内総合病院にて初期臨床研修修了
2019年4月 慶應義塾大学医学部 形成外科教室入局
慶應義塾大学病院形成外科及び医局関連病院(埼玉医科大学総合医療センター形成外科・美容外科、太田記念病院形成外科など)にて勤務
2023年4月より 慶應義塾大学医学部 形成外科 助教(日本形成外科学会専門医)
現在に至る

所属学会

日本乳癌学会 正会員


KYCUタイプの特徴とトラブル傾向

KYCUタイプの肌は、以下のような特徴を持っています。

乾燥しやすい
 肌が水分を保持しにくく、かさつきやすい。特に外部環境の変化(乾燥した空気や冷たい風など)に敏感です。

敏感
外的刺激(紫外線、化粧品、摩擦など)に弱く、赤みやかゆみが出やすいです。

シワが目立ちやすい
乾燥と敏感さが原因で、特に小じわや表情ジワが出やすい。

色素沈着(シミ)が少ない
シミのリスクは比較的低く、色素沈着やくすみができにくいタイプです。

KYCUタイプの肌は、特に乾燥シワに向けた対策が重要となってきます。

1. 肌トラブルに対する有効な成分

KYCUタイプの肌に特に効果的なスキンケア成分を以下にまとめます。これらの成分を含むアイテムを選ぶことで、肌トラブルを予防し、改善することができます。

シワ対策

  • レチノール(おすすめ度:高)
    コラーゲン生成を促進し、シワを目立たなくする成分です。敏感肌の場合は低濃度から使い始め、徐々に慣らすのがおすすめです。
  • ペプチド(おすすめ度:中)
    肌の弾力を保つために必要なコラーゲンの生成を助け、シワの予防に効果的です。
  • ヒアルロン酸(おすすめ度:低)
    高い保湿力で、乾燥によるシワを防ぎ、肌にふっくらとしたハリを与えます。

敏感肌対策

  • セラミド(おすすめ度:高)
    肌のバリア機能を強化し、外部刺激から肌を守ります。敏感肌の保湿ケアには欠かせません。
  • アラントイン(おすすめ度:中)
    炎症を鎮め、肌を落ち着かせる効果があり、敏感肌向けのケアに適しています。
  • カモミールエキス(おすすめ度:低)
    抗炎症作用があり、赤みやかゆみを抑えます。

乾燥対策

  • ヒアルロン酸(おすすめ度:高)
    肌にたっぷりの水分を与える保湿成分です。
  • グリセリン(おすすめ度:中)
    水分を引き寄せ、肌を柔らかくする効果があり、乾燥対策に役立ちます。

2. 朝のスキンケアのコツ

KYCUタイプの肌は、乾燥と敏感さから守るため、朝のスキンケアでは保湿と日焼け止めが特に重要です。以下の手順を参考に、朝のケアを行いましょう。

スキンケア手順

  1. 洗顔: 乾燥と敏感肌には、刺激の少ない低刺激性の洗顔料を使用しましょう。肌を擦らず、優しく洗うことが大切です。
  2. 化粧水: ヒアルロン酸やセラミドを含む保湿効果の高い化粧水をたっぷりと使い、肌の水分を補います。スプレータイプやミスト化粧水も敏感肌にはおすすめです。
  3. 美容液: 朝はヒアルロン酸やペプチドを含む保湿美容液で潤いを補給します。シワ予防も意識し、肌にハリを与える成分を選びましょう。
  4. 乳液・クリーム: 軽めのテクスチャーの乳液やクリームを使い、保湿をしっかりと行います。セラミド配合のものが特におすすめです。
  5. 日焼け止め: 敏感肌には、紫外線吸収剤不使用のノンケミカルタイプの日焼け止めがおすすめです。SPF30以上、PA+++以上のものを選び、紫外線から肌をしっかり守りましょう。

3. 夜のスキンケアのコツ

夜のスキンケアは、1日のダメージを修復し、翌日のための準備をする大切な時間です。夜は保湿に加えて、シワ対策を意識したエイジングケアを行いましょう。

スキンケア手順

  1. クレンジング: メイクをしっかりと落とすことが重要です。乾燥や敏感肌には、オイルベースやバームタイプのクレンジングが適しています。ゴシゴシ擦らず、優しく汚れを落としましょう。
  2. 洗顔: クレンジング後に、低刺激性の洗顔料で汚れを残さずに洗い流します。朝同様、優しく泡を転がすように洗顔します。
  3. 化粧水: ヒアルロン酸やセラミドが含まれた化粧水で、肌の水分をしっかりと補給します。
  4. 美容液: 夜は、レチノールやペプチドを含んだ美容液を使用して、シワや弾力低下を改善しましょう。レチノールはターンオーバーを促進し、肌の再生を助けますが、敏感肌の場合は少量から始めて徐々に慣らしていくことが重要です。
  5. クリーム: 夜用の保湿クリームは、よりリッチなテクスチャーのものを選び、保湿効果を高めます。シワや肌のハリを改善するために、ペプチドや抗酸化成分を含むクリームが理想です。
  6. オイル(オプション): 乾燥が特に気になる場合は、クリームの後にフェイスオイルを重ねて使い、保湿力を強化しましょう。

4. KYCUイプのスキンケアで気をつけるべきポイント

敏感肌対応の製品を選ぶ
刺激の少ない、アルコールフリーや香料フリーのスキンケア製品を選びましょう。肌に負担をかけないことが最優先です。

保湿を徹底する
肌が乾燥すると、シワや敏感さが悪化します。ヒアルロン酸やセラミドを含む保湿製品で、水分をたっぷり与えましょう。

日中の紫外線対策を徹底する
敏感肌にはノンケミカルタイプの日焼け止めを使い、紫外線から肌を守ります。

夜の修復ケアを重視する
レチノールやペプチドなど、エイジングケア成分を取り入れ、肌の回復を助けます。


おわりに

KYCUタイプの肌は、特に乾燥、敏感、シワに悩まされやすい肌タイプですが、正しいスキンケアを続けることで改善が期待できます。以下のポイントを押さえたスキンケアを日常に取り入れることで、肌トラブルを防ぎ、健やかな肌を保つことが可能です。

  • 保湿を徹底する
    ヒアルロン酸やセラミドなど、保湿力の高い成分で乾燥を防ぎます。
  • 敏感肌に優しいケア
    刺激の少ないスキンケア製品を選び、赤みや炎症を抑えるケアを優先します。
  • シワ予防
    レチノールやペプチドを取り入れ、弾力を保ちながらエイジングケアを行います。
  • 紫外線対策を怠らない
    日焼け止めを毎日使い、紫外線から肌を守ります。

毎日のケアを積み重ね、肌に必要な成分をしっかり届けることで、KYCUタイプの肌でも健康的で美しい肌を目指しましょう。