「冬でも日焼け止めは必要?」と、疑問に思う方は少なくありません。夏に比べて日差しがやわらぐため、日焼け止めを使わずに過ごしている方も多いのではないでしょうか。
しかし、紫外線は季節をとわず降り注いでおり、気付かぬうちに肌へダメージを与えています。冬に紫外線対策を怠ると、乾燥や肌荒れだけでなく、シワやたるみの原因につながるため注意が必要です。
本記事では、冬の紫外線対策を中心に、日焼け止めの必要性や選び方を詳しく解説します。
冬でも日焼け止めは必要!その理由とは?

なぜ冬にも日焼け止めが必要なのか、その理由を詳しく解説します。
紫外線は一年中降り注いでいる

紫外線は一年中降り注いでおり、日差しが弱い冬でもゼロにはなりません。夏に比べると紫外線量はおよそ4分の1に減りますが、冬のあいだに紫外線対策を怠ると、少しずつ肌にダメージが蓄積します。
地上に届く紫外線はUV-AとUV-Bに分かれており、それぞれ肌に与える影響は異なります。
- UV-Aは窓ガラスを通過するほど波長の長い紫外線で、肌の真皮層まで到達するのが特徴です。※シワやたるみの原因となる「光老化」を招くため、毎日の紫外線対策が欠かせません。
- 一方、UV-Bは肌表面にダメージを与え、ヒリヒリとした赤みや炎症を引き起こします。
- 参考文献:「高齢化社会を若々しく生きるためのアンチエイジング」(第22回三支部合同学術集会 特集)、第24巻第1号、2007年
新雪は紫外線を約8割も反射する

冬の紫外線対策でとくに注意したいのが、新雪による紫外線の反射です。
紫外線は太陽から直接届く「直接光」と、地表や建物などに反射して浴びる「反射光」に分けられます。
紫外線量が少ない冬は直接光の影響は弱いものの、新雪は紫外線の約8割を反射するといわれています。砂浜(約25%)やアスファルト(10%以下)と比べても非常に高いため、雪が積もる地域の方は十分な紫外線対策が必要です。※
- 参考文献:「地表面の反射と紫外線」気象庁
冬は乾燥でバリア機能が低下しやすい

冬は空気が乾燥しているため、肌のバリア機能が低下しやすい季節です。バリア機能が低下すると紫外線のダメージを受けやすくなり、肌荒れや炎症につながります。
こうした肌トラブルを防ぐためにも、冬の期間は保湿ケアを徹底することが大切です。いつもより保湿力の高いスキンケアに切り替えたり、スペシャルケアを取り入れたりして、無理のない範囲で対策しましょう。
さらに、紫外線も肌の乾燥を進行させる原因の一つです。日焼け止めを取り入れて、冬の乾燥から肌を守りましょう。
マスクやマフラーでは紫外線を防げない

マスクやマフラーは冬の防寒対策として活躍するアイテムです。「顔が隠れているから紫外線も防止できる」と、思っている方も多いのではないでしょうか。しかし、UVカット機能のないマスクやマフラーでは、紫外線を十分に防ぐことはできません。とくに、マフラーで隠れる首元やうなじは、うっかり日焼けしやすい部位です。
冬場も紫外線を対策せずに過ごすと肌にダメージが蓄積します。首元のシワ、たるみを防ぐためにも日焼け止めを活用しましょう。
冬と夏の紫外線の違い
冬と夏では紫外線にどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴を確認してみましょう。
直射日光の強い夏はUV-Bが多い

夏は太陽の角度が高く、頭上から直射日光が降り注ぎます。太陽のエネルギーが強く、一年のなかでも紫外線の影響を受けやすい季節です。とくに、肌表面に作用するUV-Bの量が増えることで、ヒリヒリとした日焼けを起こしやすくなります。日焼け止めだけでなく、日傘やUVカット機能のアイテムを取り入れて、紫外線から肌を守りましょう。
また、UV-Aは室内にいても窓ガラスを通り抜け、肌の深い部分にまで影響を与えます。外出の予定がない日であっても、毎日の習慣として日焼け止めを取り入れることが大切です。
紫外線が少ない冬はUV-Aがメイン

冬は紫外線量が少ないため、夏に比べると肌へのダメージは軽減されます。しかし、紫外線がまったくないわけではなく、気付かぬうちに浴びているケースも少なくありません。冬の紫外線はUV-Aがメインとなり、肌の奥にある真皮層まで到達します。UV-AはUV-Bのように肌表面のダメージは少ない一方で、蓄積するとシワやたるみを引き起こします。
冬に取り入れたい紫外線対策3選

冬の紫外線対策は、具体的にどうすればよいのか気になりますよね。ここでは、日常に取り入れやすい3つの方法を紹介します。
防寒アイテムを取り入れる

冬は紫外線対策とあわせて防寒アイテムを取り入れるとよいでしょう。マスクやマフラーはUVカット効果はないものの、外部の刺激から肌を守る役割が期待できます。日焼け止めをしっかり塗ったうえで着用すれば冬の紫外線対策にもつながるでしょう。
マスクやマフラーは直接肌に触れるため、素材選びも大切なポイントです。とくに布製のマスクは、肌への刺激を抑えながら喉の乾燥対策にも役立ちます。
保湿ケアを徹底する

空気が乾燥しやすい冬は毎日の保湿ケアが欠かせません。乾燥した肌は紫外線の影響を受けやすいため、紫外線対策とあわせて保湿力の高いスキンケアを意識的に選びましょう。
肌の乾燥を防ぐには、化粧水や乳液で与えたうるおいをキープすることが大切です。とくにスクワランやワセリンといった成分は、肌に入れた水分を蒸発させない働きがあります。保湿力の高いクリームに配合されているため、冬のスキンケアに積極的に取り入れてみてください。
日焼け止めを使用する

冬の紫外線対策で最も重要なポイントは、日焼け止めを継続的に使用することです。夏のように肌の露出は多くないため、顔や首周り中心にしっかり塗布しましょう。
日焼け止めには「SPF」と「PA」という2つの防御指数があり、それぞれ異なる働きを持ちます。数値が高いほど紫外線をブロックする効果が期待できる一方、肌への負担も大きくなる傾向があります。
冬の日焼け止めを選ぶポイント

「冬の日焼け止めは、夏と同じものでもいい?」と、疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。夏と冬では紫外線量だけでなく、肌の状態も異なるため、季節にあわせて使い分けるのがおすすめです。
ここでは、冬の日焼け止めを選ぶポイントを紹介いたします。
SPF20〜30・PA++程度が目安
冬の日焼け止めは、SPF20〜30・PA++程度のものを選ぶとよいでしょう。通勤や買い物、屋内の生活であれば、この数値で十分紫外線対策ができます。
- SPFはUV-Bから肌を守る指標で、SPF50を超える場合は「SPF50+」と表記されます。
- 一方、PAはUV-Aを防ぐ効果を示す目安で、「PA+」から「PA++++」までの4段階に分かれています。
SPF20〜30・PA++程度であれば、肌への負担を防ぎながら冬の紫外線をブロックできるでしょう。
保湿成分が配合されているかチェック
乾燥による肌トラブルが気になる冬は、保湿成分が配合されている日焼け止めがおすすめです。紫外線対策とあわせて肌のうるおいをキープできるため、より健やかな肌状態へ導きます。
日焼け止めに配合されている代表的な保湿成分には、セラミドやヒアルロン酸などがあります。どちらの成分も刺激が少なく、しっとりとした仕上がりが特徴です。
保湿ケアと併用することで、さらに乾燥対策を強化できるでしょう。

肌への負担を考慮する
冬は肌のバリア機能が低下しやすいため、肌への負担が少ない日焼け止めが適しています。日常生活であれば、SPF・PAの数値が控えめなものや、石けんで落とせるタイプを選ぶとよいでしょう。
また、刺激を感じやすい肌には、アルコールやパラベンが含まれていない日焼け止めがおすすめです。どれを選ぶか迷ったときは、「敏感肌向け」※や「低刺激処方」※と記載されたアイテムを手に取ってみてください。
- すべての方に皮膚刺激が発生しないということではありません。
冬におすすめの日焼け止め3選
キュレル | 潤浸保湿 UVエッセンス

キュレルのUVエッセンスは、乾燥による肌荒れを予防したい方におすすめの日焼け止めです。
ベタつかずにうるおうウォーターベース処方で、セラミド機能成分※1が肌の保湿力をサポートします。
さらに、肌荒れを防ぐ消炎剤※2も配合しているため、季節の変化でゆらぎがちな肌にも取り入れやすいでしょう。
化粧下地としても使えるので、朝のメイクを時短したい方にもぴったりです。
| 商品名 | 潤浸保湿 UVエッセンス【医薬部外品】 | 
| 価格/容量 | オープン価格/50g | 
| 有効成分 | グリチルリチン酸ジカリウム | 
- ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド(保湿成分)
- グリチルリチン酸ジカリウム(有効成分)
ORBIS | サンスクリーン(R)フリーエンス

素肌のような使い心地を求めるなら、オルビスのサンスクリーン®フリーエンスがおすすめです。
全身に使える伸びのよいテクスチャで、うるおいを与えながらなめらかな使用感が続きます。
さらに、クレンジング不要で洗顔料のみで落とせる手軽さもポイントです。
紫外線吸収剤を配合していないため、肌の負担を抑えながら快適に使用できます。
| 商品名 | サンスクリーン(R)フリーエンス | 
| 価格/容量 | 1,320円(税込)/50ml | 
無印良品 | 敏感肌用日焼け止めミルクSPF27

普段使いしやすい日焼け止めを選ぶなら、無印の日焼け止めミルクがおすすめです。
プッシュ式でさっと使えるので、毎朝の日焼け止めも手軽に続けられます。
さらに、石けんのみで落とせるため、クレンジングによる刺激が気になる方にもぴったり。
肌なじみのよいテクスチャで、日焼け止め特有のベタつき感も抑えられています。
| 商品名 | 敏感肌用日焼け止めミルクSPF27 | 
| 価格/容量 | 1,490円(税込)/150ml | 
冬の紫外線対策で透明感のある肌を目指そう
今回は、冬の紫外線対策を中心に、日焼け止めの選び方やおすすめアイテムを紹介しました。
冬は夏のように日差しが強くないため、日焼け止めを後回しにしてしまう方も少なくありません。しかし、紫外線は一年を通して降り注いでおり、冬の間もしっかり対策することが大切です。保湿力の高い日焼け止めを使えば、紫外線から肌を守りながら乾燥を防ぐことができます。
今年の冬は日焼け止めを取り入れて、乾燥に負けない透明感のある肌を目指しましょう。
参考文献
- トリム ミズラボ:「冬に日焼け対策は必要?油断できない冬の紫外線」
- Happiness Direct:「日焼け止めは冬も欠かせない!適切なSPFや、乾燥肌や白くなる悩みに合わせたアイテムを選ぶのが大切」
- MOON BAT:「冬も紫外線対策は必要?冬の紫外線対策方法を解説」
- coloria magazine「冬でも日焼けする?日焼け止めは必要?冬に日焼けする理由を、アフターケアと合わせて紹介!」
- ライト&ライフ「肌の老化、8割は光老化 体の内外から徹底!紫外線対策」
- マイベスト:「冬向け日焼け止めのおすすめ人気ランキング【2025年】」

