ナイアシンアミドとはどのような成分?
ナイアシンアミドはビタミンB3の一種で、化学式名称は「ニコチン酸アミド」です。タバコのニコチンとは作用が異なり、誤解を招かぬよう化粧品では「ナイアシンアミド」で表示されることが多いです。
また「リンクルナイアシン」という相性でも広く知られています。
2007年に美白有効成分として認可され、2017年頃にシワ改善有効成分として認められてから一気に知名度が上がりました。
2016年にPOLAが国内初のシワ改善有効成分として認可された「ニールワン」をはじめ、2017年には資生堂から「純粋レチノール」が認可されましたが、いずれも独自成分として配合されているため限られた商品のみの販売になります。
ナイアシンアミドは、独自成分ではなくさまざまなメーカーで使用できる有効成分のため、非常に入手しやすいのがメリットです。
その後、2021年にメナードが「VEP-M」、勇心酒造が「ライスパワーNo.11+」の2つが認められ、2024年10月現在で5種類のシワ改善有効成分がスキンケアで使われています。
ナイアシンアミドの効果とメカニズム
ナイアシンアミドは有効成分として複数の効果が認められており、さまざまな美肌効果が期待できます。
ここでは、ナイアシンアミドの効果とメカニズムについてくわしく解説します。
美白効果
紫外線を浴びるとメラノサイトが活性化され、メラニン色素が生成されます。過剰に生成されたメラニンが肌に蓄積するとシミやそばかすになってしまいます。
ナイアシンアミドは、メラニンが角化細胞への転送を阻害し、シミを予防する効果があります。メラニンの受け渡しを抑制することで、シミができにくい肌を目指せます。
シワ改善効果
加齢や紫外線の影響による弾力繊維であるコラーゲンやエラスチンが減少することで、シワが起こります。
ナイアシンアミドは、肌の真皮まで作用することがわかっており、線維芽細胞に働きかけコラーゲンの合成を促進してシワを改善します。
年齢とともに不足するコラーゲンの生成を促すことから、エイジングケアにおすすめです。
肌荒れ予防効果
ナイアシンアミドは、肌荒れや肌の赤みを予防する効果があります。
美白有効成分の中には、敏感肌に使いづらい成分もありますが、ナイアシンアミドは、すべての肌質に使いやすい成分です。

ナイアシンアミド配合のスキンケア商品をチェック!
ナイアシンアミドは肌への刺激はある?注意点は?
ナイアシンアミドを初めて使う方や敏感肌の方は、肌刺激があるか気になるところです。
ナイアシンアミドを使う上での注意点を以下にまとめました。
ナイアシンアミドは低刺激な成分
ナイアシンアミドは、肌荒れを予防する効果があることから低刺激な成分です。
敏感肌やゆらぎ肌など、肌を問わず使いやすい成分になります。敏感肌で美白ケアやシワ改善をしたい方には非常におすすめです。
美白とシワ改善どちらかの場合がある
ナイアシンアミドは、美白とシワ改善の効果効能を持つ有効成分ですが、商品によっては美白のみ、シワ改善のみという場合があります。
両方ケアしたい方は、商品や広告を見て「美白、シワ改善」と書いていることを確認しましょう。
一般化粧品では配合量に差がある
医薬部外品でない一般化粧品にもナイアシンアミドは配合できる成分です。
医薬部外品であれば、決められた一定の濃度以上のナイアシンアミドが配合されていますが、一般化粧品は配合量に差があります。
「ナイアシンアミドが〇%配合」と書かれている場合は、わかりやすいですが書かれていないと微量配合かもしれません。
ナイアシンアミドは、酸化防止剤としても配合されるため、確実に濃度があるものを使いたい方は医薬部外品の有効成分として配合されているものを使用しましょう。
効果がおだやかでわかりにくい
ナイアシンアミドは比較的マイルドなため、効果がおだやかでわかりにくいといえます。
レチノールやビタミンC配合の化粧品と比べると、目に見えた効果は感じにくいでしょう。
そのためナイアシンアミドは、長期使用前提で続けられる商品を購入するのがおすすめです。
ナイアシンアミドはエイジングを底上げする魅力的な成分
ナイアシンアミドは、年齢とともに気になるシミやシワにアプローチする魅力的な成分です。
エイジングを底上げしたい方は、ぜひ商品をチェックし、自分にぴったりのスキンケアを見つけてください。
※美白とはメラニンの生成を抑え、シミ、そばかすを予防すること
※エイジングケアとは年齢に応じたケアのこと
