ビタミンAは、肌のターンオーバーを促進するとともに、美肌に欠かせないコラーゲンやエラスチンの生成も促進してくれる大人気の美容成分です。
今回は、ビタミンAの美容効果とおすすめ化粧品7選を紹介します。ビタミンA配合アイテムを使う際の注意点も合わせてお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
ビタミンAとはどんな成分?
ビタミンAは「レチノイド」とも呼ばれ、油に溶けやすい性質をもつ脂溶性ビタミンの一種です。
私たち人間の体内ではビタミンAを合成できないため、食べ物やスキンケアなどで外から補う必要があります。
ビタミンAは体内では皮膚や目、粘膜の健康維持や成長促進に関わる重要な物質であり、さまざまな美容効果があることから多くのスキンケア製品にも配合されています。
ビタミンAの美容効果
ビタミンAを取り入れることで、さまざまな美容効果が期待できます。
- 肌のターンオーバーを促進
- コラーゲン・ヒアルロン酸の生成を促進
- 皮脂分泌を正常化
以下で詳しく見ていきましょう。
肌のターンオーバーを促進
ビタミンAには、肌の生まれ変わりである「ターンオーバー」を促進する効果があります。
肌は、新しい細胞が生まれて古い細胞が剥がれ落ちるターンオーバーを一定の周期で繰り返しています。ターンオーバーの周期は約28日間が理想とされていますが、加齢や紫外線によるダメージ、生活習慣の乱れなどによって周期が乱れてしまうのです。
ビタミンAにより肌のターンオーバーが促進されると、古くなった角質がスムーズに排出され、シミやくすみ、ニキビ跡、毛穴の詰まり、黒ずみなどの改善が期待できます。また、肌のキメも整い、なめらかで透明感のある肌に近づきます。
コラーゲン・エラスチンの生成を促進
コラーゲンやエラスチンは、肌のハリや弾力を保つために欠かせない成分です。しかし、これらの成分は加齢とともに徐々に減少し、しわやたるみの原因になります。
ビタミンAには、コラーゲンやエラスチンを作り出す「線維芽細胞」を活性化させる働きがあり、肌のうるおいやハリ、弾力がアップする効果が期待できます。
皮脂分泌を正常化
ビタミンAには、皮脂の過剰分泌を抑制する働きもあります。
皮脂バランスが整うことでベタつきやテカリが軽減するほか、毛穴の詰まりや黒ずみ、ニキビの改善・予防効果も期待できます。特に脂性肌や混合肌で肌の皮脂量が気になる方、メイクが崩れやすい方に有効です。
以上のように、ビタミンAはさまざまな肌悩みに対して一度にアプローチできる優れた成分です。
ビタミンAの種類
ビタミンAは、構造の違いによっておもにレチノール・レチナール・レチノイン酸に分類されます。レチノールが肌に吸収されると、代謝によりレチナールに変化し、最終的にレチノイン酸(トレチノイン)に形が変わります。
レチノール・レチナール・レチノイン酸の特徴は以下のとおりです。
種類 | 特徴 |
レチノール | ・レチノイン酸より作用が穏やかで、市販の基礎化粧品に広く使用されている ・レチノイン酸より効果は弱まるが、赤みや皮むけなどの副作用を抑えながら使用できる |
レチナール | ・レチノールが酸化した物質 ・肌への刺激や効果はレチノールとレチノイン酸の間 |
レチノイン酸(トレチノイン) | ・強力なターンオーバー促進作用があり、レチノールの約50~100倍の効果があるといわれている ・効果が強い反面、赤みや皮むけなどの副作用が起こりやすい |
レチノールやレチナールは化粧品への使用が認められていますが、レチノイン酸は医薬品として扱われています。そのため、レチノイン酸を使用したい場合は、皮膚科や美容皮膚科などの医療機関で医師に処方してもらう必要があります。
ビタミンA配合のおすすめ化粧品8選
ビタミンA配合の化粧品は、美容液からクリーム、洗顔までさまざまな種類があります。
ここでは、ビタミンAを配合しているおすすめの化粧品を厳選して7つ紹介します。毎日のスキンケアに取り入れやすいアイテムをチェックしてみてくださいね。
エンビロン C-クエンスセラム1
エンビロンは、30年以上支持され続けているドクターズコスメブランドで、ビタミンA/レチノールブームの火付け役のような存在。
C-クエンスセラムは、肌の状態に合わせてビタミンAの濃度を4段階でステップアップできるシステムです。
ビタミンA※1とペプチド※2をはじめとした数々の美容成分※3が贅沢に配合され、ハリのある艶やかな肌に。
ドクターズコスメではあるものの、クリニックだけでなく公式サイトからも購入可能です。
商品名 | エンビロン C-クエンスセラム1 |
価格/容量 | 18,040円(税込)/35ml |
※1 整肌成分
※2 保湿・整肌成分
※3 キー成分…ビタミンA(プロピオン酸レチノール):整肌成分、ビタミンC(VCIP:テトラヘキシルデカン酸アスコルビル),ビタミンE(酢酸トコフェロール):保湿・整肌成分、マトリキシル3000(パルミトイルトリペプチド-1,パルミトイルテトラペプチド-7):保湿・整肌成分、ダーマキシル(パルミトイルヘキサペプチド−12,セラミドNG,PEGー10フィトステロール):保湿・整肌成分、リコピン:保湿・整肌成分、ローズマリー葉エキス:保湿・整肌成分、緑茶エキス(没食子酸エピガロカテキン):保湿・整肌成分
ドクターケイ ABC-Gピールウォッシュ
ドクターケイは、ビタミンC研究の第一人者である亀山孝一郎氏が開発した日本のドクターズコスメブランドです。
ABC-Gピールウォッシュは、角質をケアするために生まれた美容液のような泡洗顔。
毛穴に詰まった角栓や不要な角質を柔らかくするグリコール酸(整肌成分)のほか、レチノール※1やナイアシンアミド(抗酸化成分)、ビタミンC※2などの成分を贅沢に配合したこだわりの処方です。
商品名 | ドクターケイ ABC-Gピールウォッシュ |
価格/容量 | 4,400円(税込)/200ml |
※1レチノール:パルミチン酸レチノール(抗酸化成分)
※2ビタミンC:リン酸アスコルビルMg、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(製品の抗酸化成分)
キールズ DS RTN リニューイング セラム
刺激感※1を抑えつつ、毛穴や弾力をしっかりケアする美容液として人気なのが、キールズのDS RTN リニューイング セラム。
ピュアレチノール※2のほか、ナイアシンアミド※2、セラミド※3も配合し、毛穴レス印象肌※4へ。
敏感肌※5の方も毎日使える処方なので、刺激が気になる方も挑戦しやすくなっています。
商品名 | キールズ DS RTN リニューイング セラム |
価格/容量 | 13,970円(税込)/50ml |
※1 乾燥
※2 整肌成分
※3 セラミドNP、オレアミドオクタデカンジオール、ヒドロキシパルミトイルスフィンガニン(すべて保湿成分)
※4 肌に潤いを与え、肌をなめらかにすることによる
※5すべての方に肌トラブルが起こらないわけではありません
アヌア レチノール0.3 ナイアシンリニューイングセラム
純粋レチノール1(整肌成分)を肌の脂質成分であるセラミド※1・コレステロール・脂肪酸で包み込み、毛穴の1/5000サイズにカプセル化した「アヌアレチノール」を0.3%した美容液です(純粋レチノールは0.11%)。
ナイアシンアミド(保湿成分)が配合されており、低刺激※2ながらハリ・弾力をケアできるのがポイントです。
商品名 | 3,450円 |
価格/容量 | 3,450円(税込)/30ml |
※1 セラミドNP(保湿成分)
※2 パッチテスト済み(全ての方に刺激が起こらないというわけではありません)
エリクシール レチノパワー リンクルクリーム
日本で唯一※「シワを改善する」という効果の認可を受けた「資生堂の純粋レチノール」を配合したエリクシールのレチノパワー リンクルクリーム。
有効成分「純粋レチノール」がシワにアプローチし、ヒアルロン酸やコラーゲンの産生を促進することでシワを改善します。
デリケートな純粋レチノールの効果を守るために、開封後も酸素が入らない容器や製造方法にもこだわり抜かれています。
商品名 | エリクシール レチノパワー リンクルクリーム |
価格/容量 | 6,490円(税込)/15g 8,690円(税込)/22g |
※ レチノール類で
COSRX ザ・レチノール0.1クリーム
韓国の低刺激スキンケアブランド、COSRX(コスアールエックス)のレチノール配合クリームです。
レチノールの配合率は0.1%なので、ビタミンA初心者や刺激が気になる方も毎日のスキンケアに取り入れやすいのがポイント。
伸びの良いクリームで、乾燥しにくいのも魅力です。
商品名 | COSRX ザ・レチノール0.1クリーム |
価格/容量 | 2,600円(税込)/20ml |
トゥヴェール レチノショット 0.1
純粋レチノールをはじめ5種類のレチノール※1を配合したトゥヴェールのレチノショット 0.1。
肌にすーっと浸透※2するクリームが、ハリのあるなめらかな肌へ導いてくれます。
レチノールの鮮度を保つアルミチューブの容器が、最後までレチノールの効果を守ります。
3,000円代のプチプラで続けやすいのもうれしいポイントです。
商品名 | トゥヴェール レチノショット 0.1 |
価格/容量 | 3,460円(税込)/30g |
※1レチノール、レチノイン酸ヒドロキシピナコロン、レチノイン酸トコフェリル、パルミチン酸レチノール、水添レチノール(整肌)
※2 角層まで
ビタミンA配合化粧品を使う際の注意点
ビタミンAは高い効果が期待できる一方、肌への刺激となる可能性があります。ここでは、ビタミンA配合化粧品を使う際の注意点を4つ紹介しますので、使用前にチェックしてみてください。
レチノイド反応(A反応)が起こることがある
肌にはもともとビタミンAが存在しています。しかし、その量が少ないとビタミンA配合化粧品を使用した際に赤みやかゆみ、皮むけ、肌の乾燥といった症状が出ることがあります。
これはレチノイド反応(A反応)と呼ばれるもので、肌の新陳代謝が急激に促進されることで起こる正常な反応です。
使用期間中は紫外線対策を徹底する
ビタミンAは、紫外線に反応することで肌がダメージを受けやすくなる「光毒性」はありません。ただし、ビタミンAは紫外線によって分解され、有効性が失われることがあります。
妊娠中・授乳期間中は使用を控える
化粧品で使用されているビタミンAの濃度は低く、皮膚から経皮吸収されても胎児に悪影響が及ぶ可能性は低いと考えられていますが、100%安全だという十分な根拠はありません。
酸やピーリング成分と併用しない
サリチル酸やAHA・PHAなどのピーリング成分には、ビタミンAと同じく肌のターンオーバーを促す作用があります。そのため、ピーリング成分とビタミンAを併用すると角質を剥がしすぎてしまい、肌に大きな負担がかかる可能性があるのです。
まとめ
ビタミンAはシミやくすみ、ニキビ跡、毛穴の詰まり、黒ずみ、しわ、たるみ改善のほか、皮脂分泌を正常化する効果も期待できます。
ただし肌がビタミンAに慣れていないとレチノイド反応が起こる可能性があるため、濃度の低いアイテムから少しずつ取り入れるのがポイントです。
ビタミンAをうまく取り入れ、ハリのあるなめらかな美肌を目指しましょう。