最近、「オーガニック」や「ボタニカル」といった言葉をよく見かけますよね。なんとなく「肌に良い」といったイメージがありますが、実際にはどんなメリットがあるのでしょうか？
またオーガニック製品の中でもシャンプーは特に人気があり、多くのアイテムが販売されています。実際にオーガニックにはどんな意味があるのか・どんな効果が期待できるのかを理解しておくと、自分に適したシャンプーを見つけやすくなりますよ。ぜひこの記事を読んでオーガニックシャンプーのメリットやデメリット・選び方について理解を深め、健やかな髪と頭皮を育ててツヤ髪をゲットしましょう。
オーガニックってどんな意味なの？
「オーガニック」という言葉は日々の生活の中でよく耳にしますが、その本当の意味は知っていますか？シャンプーの中にはオーガニック以外にも「ボタニカル」や「ノンシリコン」といった言葉が多く存在するため、意味が混合している場合があります。ここではまず、オーガニックの意味や、他の言葉との違いを解説していきます。
オーガニックの意味
オーガニックとは農薬や化学肥料に頼らず、有機肥料だけで育てられた植物成分を主成分としたものです。したがって、オーガニックシャンプーは有機栽培によって育てられた植物を使用しているシャンプーを指します。
一般的なシャンプーは洗浄や髪の仕上がりのため、界面活性剤やシリコーンなどのケミカル（化学合成）的な成分を多く含んでいます。これらの成分はさっぱりとした洗い上がりやしっかりと汚れを落とす点が魅力ですが、肌の刺激になるものもあります。
一方オーガニックシャンプーは、配合されている植物成分も農薬や化学肥料に頼らずに育てているため、化学合成的な成分を含んでいません。そのため頭皮に刺激を与えずに、健やかな頭皮や髪を目指せます。
オーガニックシャンプーとボタニカルシャンプー、ノンシリコンシャンプーの違い
シャンプーには、「オーガニックシャンプー」「ボタニカルシャンプー」「ノンシリコンシャンプー」といろんな種類がありますが、これらは一体何が違うのでしょうか？まずはこれらのシャンプーの違いを理解して、自分が求めるシャンプーを見つけましょう。
ボタニカルシャンプー
ボタニカルシャンプーはオーガニックシャンプーとかなり似ており、どちらも植物由来成分が配合されています。違いは、有機栽培で育てられた植物由来成分が配合されているかどうかです。有機栽培で育てられた植物由来成分を含むものがオーガニックシャンプーであり、単に植物由来成分を含むものはボタニカルシャンプーと呼びます。
そのため大まかな括りとしては、植物由来成分配合のシャンプーはボタニカルシャンプーと呼び、その中でも特に有機栽培で育てられた植物由来成分を配合しているシャンプーはオーガニックシャンプーとして細分化されます。
ノンシリコンシャンプー
ノンシリコンシャンプーという言葉もよく耳にしますが、これは植物由来成分の有無ではなく、シリコーンの有無によって分類されます。シリコーンは髪に皮膜を形成し、きしみを抑えて指通りを良くする効果がありますが、蓄積すると髪のボリュームダウンにつながるなどのデメリットがあります。そのため、最近ではノンシリコンシャンプーが人気です。
またシリコーンは人によっては刺激となり、肌が荒れてしまう人もいます。そのため肌への優しさを強みにしているボタニカルシャンプーやオーガニックシャンプーでは、シリコンを含んでいないノンシリコンシャンプーであることが多いんです。
オーガニックシャンプーを使い続けることでのメリット
オーガニックシャンプーを継続して使用すると、頭皮や髪にどんな変化が期待できるのでしょうか？オーガニックシャンプーは肌に良いイメージがありますが、具体的なメリットを知ることで、より自分に合ったシャンプーを選べます。ここではオーガニックシャンプーを使い続けることで得られる代表的なメリットを3つご紹介します。
メリット①：化学合成成分や添加物が少なく、敏感肌でも使いやすい
オーガニックシャンプーは肌の刺激になりやすい化学合成成分や添加物を含まない、または極力減らした製品が多く、肌に優しい成分で作られていることが多いです。化学合成成分や添加物は、髪に蓄積してボリュームダウンの原因となったり、頭皮が荒れて痒みやフケの原因となったりすることがあります。
全ての化学合成成分や添加物が悪いわけではありませんが、植物由来成分や自然由来成分よりも肌の刺激となる可能性が高いです。そのため肌の刺激になりやすい化学合成成分や添加物が少ないオーガニックシャンプーは、敏感肌で肌が荒れやすい人でも安心して使えるでしょう。
メリット②：植物由来成分で頭皮環境をサポート
植物由来成分は他の成分と比べると、ビタミンやミネラル・保湿成分などの栄養素が豊富であることが多いです。そのため頭皮に余計な刺激を与えずに、栄養素を優しく浸透させて健康的な頭皮環境を維持するのに役立ちます。頭皮環境が整うと、健康的で艶やかな髪が育ちやすくなります。
オーガニックシャンプーは、化学合成的成分や添加物を配合していない代わりに、植物由来成分が豊富に配合されています。アロエベラ・カモミール・ココナッツオイルなどが代表的な成分であり、頭皮を保湿してくれたり抗炎症作用が期待できる成分もあります。刺激が少ない植物由来成分で頭皮をサポートすると、アレルギーや頭皮の肌荒れを起こさずに頭皮や髪の悩みを改善できますよ。
メリット③：優しい洗浄力で頭皮の乾燥を防ぐ
オーガニックシャンプーは肌に優しいことを重視している製品が多く、洗浄力が穏やかなアミノ酸系の成分を使用していることが一般的です。洗浄力の強さは、汚れだけでなく皮脂をどれくらい落とすのかに直結します。皮脂はベタつきの原因となるため、スッキリと洗い流したほうが良いと思っている人が多いのですが、実は皮脂には肌を乾燥から守る働きがあるんですよ。
強い洗浄力で皮脂を落としてしまうと、頭皮が乾燥しフケや痒みの原因となります。そのためオーガニックシャンプーを継続して使うと、必要な皮脂を残して髪や頭皮を洗えるため、乾燥によるフケや痒みを軽減できます。
オーガニックシャンプーを使い続けることでのデメリット
オーガニックシャンプーは多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットも存在します。しかしデメリットをしっかりと把握しておくと、より自分に合ったシャンプーを選びやすくなります。ここではデメリットだけでなくデメリットをカバーする選び方まで解説しているので、ぜひ自分にぴったりのオーガニックシャンプー選びに役立ててくださいね。
デメリット①：価格が高いアイテムが多い
オーガニックシャンプーは一般的なシャンプーやボタニカルシャンプーと比較して、成分にこだわりがあるため、値段が高い傾向にあります。シャンプーを含め、自宅で使用する化粧品は即効性が高くないため、継続して使用することで効果が出ます。
その理由は肌の細胞が新しく生まれ変わるサイクルであるターンオーバーに合わせて、肌質や頭皮環境が変化するからです。ターンオーバーは正常であれば1ヶ月、周期が乱れていると1ヶ月よりも遅くなることがあります。そして1度のターンオーバーだけでは完全に効果がでることは少ないので、2ヶ月経過したあたりから肌や頭皮は変化が感じられます。
そのためシャンプーも継続して同じ製品を使うことで、頭皮環境を整えることができます。せっかくオーガニックシャンプーを試しても1度きりではあまり効果が実感できないため、継続して使える価格のオーガニックシャンプーを選びましょう。
デメリット②：洗い上がりのスッキリ感が欲しい人には物足りない洗浄力
オーガニックシャンプーは肌への優しさに重きを置いている製品が多いので、洗浄力が穏やかであることが多いです。そのため敏感肌や乾燥肌などで、優しい洗浄力で皮脂や水分を落としすぎないほうが良い人にはおすすめです。しかし脂性肌で頭皮がベタつく人や、皮脂の分泌量が多いメンズは、洗い上がりのスッキリ感がなく物足りなく感じることがあります。
脂性肌の人は皮脂を落としてベタつきを軽減することをシャンプーを選ぶ上で重視しがちです。しかし皮脂を落としすぎると、頭皮を乾燥から守るための必要な皮脂まで落としてしまい、逆に皮脂が過剰分泌する原因となっている可能性があります。
また強い洗浄力のシャンプーで皮脂を落とす以外にも、
- 収れん作用のある成分を含むシャンプーで分泌される皮脂を抑制
- 軽いテクスチャーでベタつきを軽減
- スカルプケア成分で爽快感を得る
といったケア方法で、皮脂によるベタつきを軽減させることができます。脂性肌で「強い洗浄力でないといけない」と思っていた人でも、一度オーガニックシャンプーで頭皮への刺激を少なくするケア方法に変えると頭皮環境が変化する可能性がありますよ。
デメリット③：定義があいまいで製品による差が激しい
オーガニックは化学合成的な成分を配合していないため、肌の刺激になりにくいです。しかしオーガニックシャンプーには明確な定義がなく、シャンプーにどれくらいの割合でオーガニック成分が配合されているのかはわからないのです。そのためオーガニックシャンプーだからといって安心するのではなく、自分でしっかりと安全性や信頼度を確認してから選ぶことが大切です。
オーガニックシャンプー選びのひとつのポイントとしては、オーガニック認証を受けているかを指標としましょう。オーガニック認証はひとつではなく、オーガニックコスメの世界基準と言われているCOSMOS（コスモス）認証やECOCERT（エコサート）認証など、様々な認証があります。認証ごとに条件が異なるため、自分が求める条件をクリアする認証を見つけてシャンプーを選ぶと、目的や条件の合ったシャンプーを見つけやすいです。
また認証を受けていないからと、選択肢から外すのは避けましょう。オーガニックシャンプーの中にはオーガニックは少ないものの、植物由来成分にこだわりを持っているシャンプーも多く存在します。そのため「オーガニック成分が○割以上のシャンプーが欲しい」や「オーガニック以外の植物由来成分が多くても、肌に優しいシャンプーが欲しい」など、自分が求める条件を明確にしてシャンプー探しをすると理想のアイテムが見つかりやすいですよ。
まとめ
今回はオーガニックシャンプーの定義や、使うことでのメリット・デメリットをご紹介しました。オーガニックシャンプーは有機栽培で育てられた植物由来成分を配合したシャンプーのことで、髪や頭皮に刺激を与えにくく健やかな状態を保ってくれます。敏感肌や乾燥肌の人におすすめのシャンプーです。
しかしオーガニックシャンプーには明確な定義がなく、製品によってはオーガニックのメリットがあまり得られないものもあります。そのためしっかりと自分で欲しい効果が得られるのか、見極めることが大切です。ぜひこの記事を参考にして自分にぴったりのオーガニックシャンプーを見つけて、健康的で美しい髪をゲットしましょう！
