【レゾルシノールの効果】高い殺菌作用でニキビに効果的な成分!レゾルシノール配合のニキビ薬や医薬部外品を紹介

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近年注目を集めているレゾルシノールは、化粧品で活用されることの多い成分の一つです。抗酸化作用やメラニン生成抑制作用が期待され、美白化粧品やエイジングケア製品に多く使用されています。

この記事では、レゾルシノールの基礎知識から美容効果・使用時の注意点をくわしく解説していきます。

目次

レゾルシノールの特徴

レゾルシノールとは、ベンゼンスルホン酸から化学合成でつくられる有機化合物の一種です。別名レゾルシンとも呼ばれます。白色の針状結晶であり、防腐剤・殺菌剤・鎮痛剤などに使用されている二価フェノールです。古くから皮膚の消毒や治療などに使用されてきた成分のため、美容においても様々な効果が期待できる成分です。

レゾルシノールの最大の特徴は、その高い殺菌作用です。殺菌作用の高さゆえに、刺激性・毒性があり、旧表示指定成分とされています。旧表示指定成分とは、アレルギー等の皮膚障害を起こす可能性がある製品の使用を自ら避けることを目的として表示を義務付けられていた成分のこと。2001年からは全成分表示が義務付けられているので、旧表示指定成分と呼ばれています。

そのため、レゾルシノールはスキンケアなどの日々使用するスキンケア製品にはほとんど配合されていません。その代わり、ニキビができたときだけ使用するニキビ薬に有効成分として配合されていることが多い成分です。

レゾルシノールの効果

レゾルシノールは、高い殺菌作用が魅力です。その殺菌作用を活かして、様々な美容効果が期待できます。レゾルシノールは主にニキビ予防に使用されますが、頭皮に使用することでフケ・かゆみ予防、他にも化粧品の防腐剤としても効果を発揮します。ここでは、それぞれどのようなメカニズムで効果を発揮するのかをくわしく解説していきます。

殺菌作用によるニキビ予防

レゾルシノールは、その高い殺菌作用と角層剥離作用から、ニキビ予防の有効成分に指定されています。

ニキビは古い角質や過剰な皮脂により毛穴が詰まり、その中でアクネ菌が増殖することでできます。レゾルシノールの殺菌作用はアクネ菌にも効果があるので、アクネ菌の増殖を抑えてニキビの悪化を防いでくれます。

ニキビの炎症はアクネ菌の増殖によって引き起こされるので、炎症の広がりを防ぐという点においても効果的です。

さらにレゾルシノールは、肌表面のタンパク質と反応して構造を変化させることで、角質をやわらかくする効果があります。そのため、肌表面に蓄積している古い角質を剥がれやすくしてくれます。

アクネ菌はニキビの原因という悪いイメージがありますが、実は皮膚の常在菌であり、普段は悪影響を及ぼしません。ではなぜニキビができるほどの炎症を引き起こすのかというと、アクネ菌は嫌気性菌であるため、酸素がない密室状態だとハイスピードで増殖してしまうんです。

つまり、ニキビの予防には「アクネ菌を殺菌すること」よりも「毛穴を詰まらせないこと」がかなり重要なんです。その点、レゾルシノールは殺菌作用だけでなく、毛穴詰まりの原因となる古い角質を剥がれやすくする効果があります。

レゾルシノール配合のニキビ薬は今できているニキビを鎮めるだけでなく、古い角質をやわらかくして再発予防もできます。

殺菌作用によるフケ・かゆみの予防

頭皮のフケやかゆみの原因のひとつである皮脂。その皮脂が過剰に分泌されることによる菌の増殖にレゾルシノールは効果的です。頭皮にはマラセチア菌というカビが常在しています。通常は特に影響はありませんが、餌である皮脂が過剰分泌すると増殖します。その結果、フケ・かゆみを引き起こすだけでなく、悪化すると脂漏性皮膚炎の原因ともなります。

脂漏性皮膚炎がさらに悪化すると、脂漏性脱毛症を引き起こす場合もあります。脂漏性皮膚炎で頭皮環境が悪化すると、それに伴って髪の毛が丈夫に育たずに抜け毛が増えてしまうんです。

レゾルシノールは、脂漏性皮膚炎や脂漏性脱毛症を引き起こすマラセチア菌にも効果的です。マラセチア菌を殺菌することで、頭皮環境を改善してかゆみ・フケを防ぐ効果が期待できます。

参考文献:DEMI LABO

化粧品の品質を維持する防腐剤

レゾルシノールの殺菌作用は、肌だけでなく化粧品本体にも効果的です。化粧品は使用している間にどうしても雑菌が入り込み、増殖しやすいです。そのため、化粧品の品質を保つための防腐剤として、レゾルシノールを使用する場合があります。

ただ、レゾルシノールを防腐剤として使用する場合には、厳しい濃度制限があります。そのため、あまり防腐剤としては使用されていません。

参考文献:美的.com

レゾルシノール配合アイテム

高い殺菌作用によるニキビ・フケ・かゆみ予防に効果的なレゾルシノール。ニキビ予防においては、効果の高さから化粧品よりも医薬品に配合されていることが多いです。また、その殺菌作用の高さから有効成分に指定されているので、化粧品に配合されている場合でも医薬部外品に配合されています

ここでは、レゾルシノール配合のニキビ予防薬や殺菌作用を活かした医薬部外品をご紹介します。レゾルシノールは有効成分としてはレゾルシンと記載されるので、チェックする際には見逃さないようにしましょう。

ROHTO / メンソレータムアクネス ニキビ治療薬

公式サイト:ロート製薬株式会社

イオウ・レゾルシン・グリチルレチン酸・トコフェロール酢酸エステルという4つの有効成分を配合した医薬品。角質軟化・皮脂吸収成分のイオウが角質をやわらかくしてニキビの頭部を開き、毛穴に詰まった皮脂や汚れを吸収します。そして、殺菌有効成分のレゾルシンがアクネ菌を殺菌。抗炎症成分グリチルレチン酸が炎症を素早く鎮めます。さらにトコフェロール酢酸エステルが血行を促進して、患部の治りを助けてくれます。有効成分が違うアプローチでニキビに働きかけるので、素早くニキビをしずめ、患部の治りを手助けしてくれます。

商品名メンソレータムアクネス ニキビ治療薬
価格/容量1,210円(税込)/18g
有効成分イオウ・レゾルシン・グリチルレチン酸・トコフェロール酢酸エステル

エスエス製薬 / アンナザルベ・エース

角質軟化・殺菌作用があるイオウとレゾルシン、抗炎症作用があるグリチルレチン酸という3つの有効成分を配合。①ニキビを開いて皮脂を排出、②余分な皮脂の吸収・乾燥、③消炎と殺菌で腫れを鎮めるという3つの作用で、ニキビのケアができます。伸びが良くベタつかないので、日中でもサッと塗りやすいです。

商品名アンナザルベ・エース
価格/容量ー/18g
有効成分イオウ・レゾルシン・グリチルレチン酸

Beau Stage / アイブロウエッセンス メディケート

公式サイト:株式会社アデランス

アイブロウサロンから誕生した眉毛育毛剤。眉毛を育てるための①栄養状態を整える、②うるおいを保つ、③肌を清潔に保つという3ポイントを整えるために、パントテン酸カルシウム・サリチル酸・レゾルシン※13つの有効成分を配合しています。さらにセンブリエキス・マロニエキス※2などの植物エキスでうるおいを与えます。朝と夜に1回ずつ使用するだけで、眉毛の成長を促す環境へと導きます。

商品名アイブロウエッセンス メディケート
価格/容量4,950円(税込)/7ml
有効成分パントテン酸カルシウム・サリチル酸・レゾルシン

※1 眉毛の薄毛・脱毛を予防。毛根を保護し、育毛します。
※2 保湿成分

レゾルシノールに関するQ&A

ここでは、レゾルシノールに関するさらなる疑問をまとめました。レゾルシノールは高い殺菌作用がありますが、作用が強いが故に注意点があります。他の似ている成分との違いをしっかりと理解して、自分の肌悩みに適した成分を選びましょう。

レゾルシノールとルシノールは違う成分なの?

レゾルシノールと検索すると、よく見かけるのはルシノールという成分です。実はルシノールの化学名は、4-n-ブチルレゾルシノールといい、レゾルシノールの誘導体です。ポーラが承認を得た美白有効成分で、メラニン色素の発生を防ぐ効果があります。

誘導体といってもレゾルシノールとルシノールは全くの別物です。チロシンというアミノ酸とチロシナーゼという酵素が合体すると、メラニン色素のもとができるのですが、ルシノールはこの合体を防ぎます。この作用を「メラニンロック機能」と呼び、メラニン色素の生成を抑えてくれます。

参考文献:POLA

防腐剤として有名なパラベンとレゾルシノールはどっちが良いの?

防腐剤としてよく使用されるパラベンと、防腐剤として使用されるレゾルシノールは何が違うのでしょうか?パラベンとレゾルシノールは同じ防腐剤として使用されるものの、特徴はそれぞれ異なります。

パラベンは、細菌よりも酵母やカビに対して優れた効果を発揮します。使用実績が多く、安全性が高い防腐剤です。最近は「パラベンフリー=安全」というような風潮があります。しかし、実はパラベンは人体への毒性が低いです。まれにアレルギーを起こす可能性はありますが、その割合は1,000人に3人ほどです。この割合が高いと感じるかは人それぞれですが、しっかりと自分の肌質を考慮して選びましょう。

レゾルシノール高い殺菌作用により防腐効果がありますが、効果が高い分厳しい濃度制限があります。また、肌への刺激もやや強く、肌荒れやアレルギーがでる可能性が高いです。

パラベンもレゾルシノールも、どちらにもそれぞれメリット・デメリットがあります。自分の肌質や成分の特徴をしっかりと理解して選びましょう。

まとめ

今回はレゾルシノールの特徴や効果をくわしく解説しました。レゾルシノールは高い殺菌作用を持つ成分であり、別名レゾルシンとも呼ばれています。ニキビ予防やフケ・かゆみの有効成分として、医薬品にも配合されている成分です。

高い効果を持つ反面で、効果が高すぎるが故に肌の刺激になりやすいというデメリットも持っています。そのため日常使いするのではなく、ニキビの治療や脂漏性皮膚炎のケアとしてピンポイントでの使用がおすすめです。

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この記事を書いた人

「自分の肌に合ったものを見つける」ことをコンセプトに中立公正なスキンケア情報を得られるよう、質の高いコンテンツ作りに努めています。気になる美容のトピックや知りたいことがあれば、ぜひお問い合わせください。

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