トラネキサム酸とは
トラネキサム酸は人工的に作られたアミノ酸誘導体で、日本で研究され1965年に内服薬として登場しました。元々は医薬品として使われていた成分です。
1995年に肌荒れ予防有効成分として承認されてから化粧品に配合されるようになり、2002年には美白有効成分、2009年にはトラネキサム酸誘導体の「トラネキサム酸セチル塩酸塩」が新たに美白有効成分として承認されました。
トラネキサム酸は、スキンケア化粧品や医療分野で幅広く活用されています。
化粧品に配合されるトラネキサム酸の効果
トラネキサム酸は、化粧品では医薬部外品(薬用化粧品)のみ配合が可能で、一般化粧品への配合は認められていません。
化粧品に配合されるトラネキサム酸は、肌荒れ予防と美白効果の2つが承認されています。
美白有効成分の中でも、敏感肌やデリケートな肌に使いやすい成分です。
トラネキサム酸の美白効果のメカニズムは、メラニンを作る元となるメラノサイトを活性化するプラスミンという酵素を抑制し、シミを予防することです。
また、プラスミンを阻害することで、肌の炎症を予防します。
メーカーにより「m-トラネキサム酸」「ホワイトトラネキサム酸」という愛称でも知られています。
化粧品には、化粧水、乳液、美容液、クリームなどに配合されており、プチプラからデパコスまで幅広い価格帯で販売されています。
参考資料:化粧品オンライン
医療分野で使われるトラネキサム酸の効果
医療分野の病気治療で使われるトラネキサム酸は、保険診療で処方されます。
主に、炎症や痛みを抑える効果、止血効果などがあります。
トラネキサム酸は、のどの痛みや炎症を抑える効果があり、風邪などで処方されているため、一度は飲んだことがある方が多いでしょう。
ウイルス感染や損傷により、プラスミンが産生されると炎症や痛みが発生します。トラネキサム酸は、プラスミンの活性を抑制することで炎症や痛みを抑える効果があります。
また、月経時の過剰出血や手術時の出血などの止血にも使われています。
参考資料:FLALU
トラネキサム酸の副作用と注意点
トラネキサム酸は、化粧品で使う場合は特に注意点はありませんが、内服薬として使用する場合はいくつかの注意点があります。
トラネキサム酸の多量摂取を避ける
美容医療でトラネキサム酸を処方する場合、1日1500mgで処方されることが多く、最大で2000mgまで摂取できます。
美容医療で処方されたトラネキサム酸をすでに飲んでおり、風邪をひいて別途トラネキサム酸を処方された場合は、多量摂取になる可能性があるため注意しましょう。
稀に起こりえる副作用
トラネキサム酸は副作用がほぼなく、長期間服用できる薬剤ですが、稀に下記のような副作用が起こることがあります。
- 発疹
- 嘔吐、下痢
- 食欲不振
ピルを服用している方、妊娠中や授乳中、心筋梗塞、脳梗塞の既往歴がある方は、服用ができない場合があります。
参考資料:日比谷ヒフ科クリニック
美肌になりたい方におすすめのトラネキサム酸
トラネキサム酸は、敏感肌から肝斑が気になる40代以降の女性まで幅広く使えるおすすめの成分です。
比較的リーズナブルな価格で入手できるため、継続しやすいのもうれしいポイントでしょう。
美肌になりたい方はトラネキサム酸をぜひ取り入れてみてください。
