なんだか顔がパッとしない、顔色が暗く見える……。
そんな「肌のくすみ」に悩んでいませんか？
実は、くすみには複数のタイプがあり、原因やケア方法がそれぞれ異なります。
今回は、くすみの5つのタイプとそれぞれに合ったケアのコツを詳しく紹介します。
今日から取り入れて、透明感のあるツヤ肌を目指しましょう。
肌のくすみとは？
肌のくすみとは、透明感や明るさが低下し、顔全体が暗く見える状態を指します。
メイクのノリが悪い、どんなにスキンケアをしても顔色が冴えないといった悩みの背景には、くすみが潜んでいることが多いです。
明るく透明感のある肌は生き生きとした印象を与えますが、肌にくすみがあると疲れているように見えたり、実年齢より上に見られたりすることも。
くすみの原因を正しく理解し、自分に合ったケアをすることで、改善が期待できます。
【全5タイプ】くすみの原因
くすみには5つのタイプがあり、それぞれ原因が異なります。
肌本来の明るさや透明感を取り戻すためには、まず自分のくすみがどのタイプか見極めることが大切です。
ここでは、くすみの5つのタイプと原因を紹介します。
1.角質肥厚型
肌は、新しい細胞が生まれて古い細胞がはがれ落ちるサイクルを繰り返しており、これをターンオーバーといいます。
しかし、ストレスや睡眠不足、偏った食事、紫外線の影響などによって肌のターンオーバーの周期が乱れると、本来剥がれ落ちるはずの古い角質が肌表面にとどまり、皮膚が厚く硬くなる角質肥厚（かくしつひこう）が起こります。
その結果、肌がゴワつき、透明感やツヤが失われてくすみが生じてしまうのです。
2.乾燥型
肌が乾燥するとキメが乱れ、肌表面に凹凸が生まれます。
すると、肌に当たった光が乱反射し、暗くくすんで見えてしまいます。
乾燥型くすみはグレーがかったくすみとして現れやすく、顔全体のトーンが暗く見えることで疲れた印象を与えがちです。
空気の乾燥のほか、空調の影響や紫外線、誤ったスキンケアも乾燥型くすみの原因となります。
3.血行不良型
日ごろから疲れを感じやすく、顔がむくみやすい方は、血行不良が原因でくすみが生じている可能性があります。
血流が滞ると、肌に十分な栄養や酸素が行き届かなくなり、老廃物が溜まって顔全体がくすんで見えるようになります。
さらに、血色感が失われると肌が青黒くどんよりした印象になり、疲れて見えるのも特徴です。
血行不良を引き起こす主な要因には冷え性や睡眠不足、運動不足、ストレス、疲労の蓄積などが挙げられます。
心当たりがある場合は、まず身体の内側から血の巡りを整えましょう。
4.糖化型
糖化型のくすみとは、肌が黄色っぽく見える「黄ぐすみ」の一種で、主に体内での糖化反応によって引き起こされます。
糖化とは、余分な糖質が体内のタンパク質（特にコラーゲンやエラスチン）と結びつくことで、AGEs（エージーイーズ：終末糖化産物）が生成される現象です。
AGEsは黄褐色をしており、肌に蓄積されることで透明感が失われ、くすみが生じます。
糖化は年齢を重ねるごとに発生しやすくなり、糖質の摂りすぎや喫煙、運動不足、紫外線の影響などによっても進行します。
5.メラニン型
メラニン型のくすみとは、過剰に生成されたメラニンが蓄積し、肌が茶色っぽく見える状態を指します。
通常、メラニンは紫外線から肌を守るために生成され、ターンオーバーによって自然に排出されます。
しかし、紫外線を長期間浴び続けたり、摩擦などの刺激を受けたりすることでメラニンが過剰に生成されると排出が追いつかず、くすみとして現れます。
【タイプ別に解説】肌のくすみを取る方法・効果的な成分
肌のくすみタイプは5種類あり、原因や対策法もそれぞれ異なります。
ここでは、くすみを改善するスキンケア方法や効果的な成分をタイプ別に紹介します。
角質肥厚型：ピーリングや酵素洗顔で余分な角質をオフ
角質肥厚型のくすみは、肌のターンオーバーの乱れによって古い角質が蓄積していることが原因です。
AHA（アルファヒドロキシ酸）やBHA（サリチル酸）、リンゴ酸などが配合されたピーリングのほか、パパイン、プロテアーゼなどの酵素が配合された洗顔で余分な角質を取り除きましょう。
ふき取り化粧水をコットンに染み込ませ、古い角質をやさしく除去するのもおすすめです。
乾燥型：マスクやパックで徹底的に保湿
乾燥型くすみは、保湿重視のスキンケアで肌の水分をしっかりと保つことが大切です。
洗顔後はできるだけ早めに化粧水を塗布し、必ず乳液やクリームでフタをして水分の蒸発を防ぎましょう。
いつものスキンケアに、保湿美容液やマスク、パックをプラスするのもおすすめです。
血行不良型：マッサージや入浴で血行促進
血行不良型のくすみケアは、身体の内外から血流を促進し、肌に酸素や栄養をしっかり届けるのがポイントです。
朝晩のスキンケア時に軽くリンパマッサージやツボ押しを行うと血流が改善され、肌の明るさがアップします。
ホットタオルを当ててからマッサージすると、さらに血色が改善しやすくなるでしょう。
また、38～40℃のぬるめのお湯にゆっくり浸かると、リラックスしながら血流を改善できます。
適度な運動を行い、十分な睡眠をとることも重要です。
タバコは血管を縮ませ血行を悪化させるため、できるだけ控えましょう。
糖化型：抗酸化作用のある成分を投入
糖化型くすみのケアでは、生活習慣の見直しに焦点を当てましょう。
食後の血糖値を上げやすい白米や食パン、うどんなどの高GI食品を減らし、玄米や全粒粉パン、そばなどの低GI食品に置き換えることで糖化のリスクを軽減できます。
また、抗糖化作用のあるビタミンCやビタミンEを摂取するのもおすすめです。
ビタミンCはアセロラやキウイ、ブロッコリーなどに多く含まれ、ビタミンEはアーモンドやヘーゼルナッツ、ひまわり油などに豊富に含まれています。
また、食後1時間は最も血糖値が上がりやすいため、このタイミングで運動するのも効果的です。
30分から1時間程度のウォーキングによって糖化のリスクが減少するだけでなく、生活習慣病の予防にもつながります。
メラニン型：紫外線対策＆摩擦の軽減
メラニン型のくすみを改善するためには、紫外線対策と摩擦レスのスキンケアでメラニンの過剰生成を抑えることが大切です。
紫外線は一年中降り注いでいるため、季節を問わず毎日日焼け止めを塗りましょう。
また、紫外線は雲も通り抜けます。曇りなら快晴時の約6割、薄曇りなら快晴時の約8～9割もの紫外線が地上に届くため、どのような天候であっても紫外線対策を徹底しましょう。
ビタミンC誘導体やアルブチン、トラネキサム酸など、メラニンの生成を抑える美白有効成分が配合されたスキンケアアイテムを取り入れるのもおすすめです。
また、クレンジングや洗顔、スキンケア、メイク時は肌をゴシゴシこすらず、やさしく丁寧に行うのがポイントです。
カッサや美顔ローラー、美顔器によるケアをやりすぎると肌への刺激になってしまうため、適切な頻度を守りましょう。
ひどくくすんだ肌も自然にカバーするメイクのコツ
肌のくすみを今すぐメイクで飛ばしたいときは、ファンデーションを重ねるのではなく、くすみと反対色の化粧下地やコントロールカラーを仕込むのがおすすめです。
くすみタイプ別のおすすめコントロールカラー
- グレーくすみ（角質肥厚型・乾燥型）：ベージュ系で肌ノイズをカバー
- 青ぐすみ（血行不良型）：ピンク系下地やオレンジ系で血色感をプラス
- 黄ぐすみ（糖化型）：ラベンダー・ブルー系でトーンアップ
- 茶ぐすみ（メラニン型）：オレンジ・イエロー系で色沈みを飛ばす
また、ファンデーションは素肌より明るい色を選ぶと白浮きして老け見えしてしまうため、注意が必要です。
肌になじむ自然な色味か、ほんのりピンク系を選ぶと血色感が出て健康的に見えやすくなります。
まとめ
くすみには角質肥厚型、乾燥型、血行不良型、糖化型、メラニン型の5タイプがあり、それぞれ原因や対策法が異なります。
まずは自分のくすみタイプを正しく見極め、それに合ったスキンケアを行うことが大切です。
さらに、十分な睡眠や適度な運動、入浴などのインナーケアも取り入れ、明るく透き通るような美肌を手に入れましょう。
